出版社内容情報
一筋縄ではいかない人の世のもつれを、今宵も<鼠>が解く!
<鼠>こと次郎吉の家に大工の辰吉が怒鳴り込んできた。自分の留守中に女房のお里が身ごもり、その父親は次郎吉だというのだ! 騒ぎの中、失踪したお里を捜すうち、意外な裏が見え始めてきた――。シリーズ第4弾!
内容説明
“鼠”こと次郎吉が酒を飲んでいた店に、抜身を手にした男が入ってきた。どうやら人を斬ってきたらしい。男は「しくじった…やり直しはできん。俺はもう終りだ。けりをつける」と言い残すと、刀で首を斬って自害した。一方、騒ぎに巻き込まれた店で働く娘おようは、自害した男が落としたあるものを懐に忍ばせ、家路を急いでいた―。盗賊・鼠小僧が悪をくじく痛快エンタテインメント時代小説。絶好調のシリーズ第4弾。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡県生まれ。76年、「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。作品が映画化されるなど、続々とベストセラーを刊行。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
82
甘酒屋次郎吉と妹の小袖の短編集6話。(初出)「鼠、夜道を行く」小説野生時代2011年4~5月号「鼠、夜に賭ける」デジタル野生時代第3~4「鼠、弓をひく」小説野生時代2011年2~3月号「鼠、分れ道に立つ」デジタル野生時代第1~2号「鼠、うたた寝する」小説野生時代2011年6~7月号「鼠、猫に訊く」デジタル野生時代第5~6号。「※単行本化にあたって一部改題・改稿しています。」江戸時代ならそういうこともあったんだろうなという話。楽しい話があまりない。小袖のと次郎吉の万能性は赤川次郎の世界ならでは。2012/05/23
kagetrasama-aoi(葵・橘)
25
「鼠、シリーズ」第四巻。「鼠、夜に賭ける」表紙絵が一巻から、”鼠小僧”、”小袖”、”鼠小僧”、そして今巻は ”千草先生” 、レギュラー定着なんですね。お国は甘酒屋次郎吉の正体に気付いているようですが、千草先生はどうなんでしょうか?はっきり書いてはいませんが、察しているっぽい感じですよね。これからの展開が楽しみです。庶民の味方の鼠小僧ですから、武士はもう可哀想なくらいの為体に描かれています、「夜道を行く」なんて特に!まあ、化政時代は町人の文化の爛熟期ですから、そんなお話が良く似合っていると思います。2024/03/14
まるる
25
目次に猫とあったので女盗賊再登場か?と思ったら江戸版ホームズか(笑) 表紙の女性は千草さんかな? 二人とも気持ちが動き出してる感じがするから、次巻で恋が進展するといいなー♪2013/12/10
σ(-。-)
21
やっぱり、登場人物が賑やかになったね。女医者は、時代劇の必須条件だよね。でも、今回は、暗めの結末が多かったような。次巻は、あっけらかんとした娘の話がいいな。では、次巻。2013/01/18
うずら
20
鼠シリーズ第4弾。テンポよく、さっくりと読み終わりました。そろそろ次郎吉と小袖兄妹の生い立ち等が知りたくなってきています。でも赤川さんだし、深く掘り下げる内容は期待出来ないかなあ。今回はやるせない結末の話が多かったかな。笑えて、スカッとする話も読んでみたい。2014/02/02