出版社内容情報
古いものと新しいものとが混沌としていた明治という時代に、夢を追いつづけて生きる少年吾一の心の成長をえがいた、自伝的名作。 小学校高学年から
内容説明
裁判にかまけて家をかえりみない父。針仕事で家計を支える母。中学へはいって勉強したいという望みを絶たれ、呉服屋に奉公に出た吾一は、苛酷な現実に歯をくいしばる。古いものと新しいものとが混沌としていた明治という時代に、夢を追いつづけて生きる少年の心の成長をえがく。小学上級から。
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読書という航海の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
85
★★★★☆ 少年文庫版を読了。 元々が中学生向けの内容なのだが、このバージョンはふりがなが振られ、巻末に用語解説も付いている。 この物語は本書のエンディングの後、少し続いてから未完で終わるのだが、ここで終わるのがスッキリしてていいと思う。2019/11/09
イボンヌ
11
ネットで予約して受け取りにいったら、学生向けの文庫でした。再読の筈ですが、涙なくしては読めません。2017/11/03
chacha子
9
吾一の高潔さは"苦労"のヤスリにいくらかけられても決して削られ消えることはない。この時代じゃ、これくらいの苦労は当たり前のことだったんだろうか。2015/04/05
活字の旅遊人
5
よく覚えている。やはり若いころに出会うべき作品は、ある。
羊の国のひつじ
4
子供の頃、祖父にもらったのに読んでなかった。面白かった!枕木に掴まるシーンは本当にハラハラして続きをどんどん読みたくなった。吾一はその辺に転がっている石ころのような普通の男の子だけど、次から次へと訪れる災難に忍耐する。そんなひたむきな吾一にすごく魅力を感じ惹きこまれ、章を追うごとに応援したくなった。元気が出る物語でした。続きがあるなら読みたいなあ。2015/01/09