幸せな子―アウシュビッツを一人で生き抜いた少年

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022503473
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

内容説明

子供が「選抜」で真っ先に殺された二つのゲットー、アウシュビッツ、死の行進―たった10歳の少年がひとりぼっちで生き延びたのは、いくつもの幸運が重なったからだった。

目次

ルボフニャからポーランドへ
カトビツェ
キエルツェのゲットー
アウシュビッツ
アウシュビッツ死の行進
解放
ポーランド軍へ
オトフォツクからゲッティンゲンへ
新たな始まり
ゲッティンゲンの暮らし〔ほか〕

著者等紹介

バーゲンソール,トーマス[バーゲンソール,トーマス][Buergenthal,Thomas]
国際司法裁判所判事。1934年チェコスロバキア、ルボフニャ生まれ。第2次大戦中、10歳でアウシュビッツ強制収容所に送られるが、奇跡的に助かり解放される。父親は収容所内で死亡するが、母親とは終戦後再会。親戚を頼って17歳で米国へ渡り、米国ウエスト・バージニア州ベサニー大学卒業後、ニューヨーク大学法科大学院にて法務博士、ハーバード大学法科大学院にて法学博士号取得。アメリカン大学付属ワシントン法科大学院学長、ジョージア州アトランタのカーター・センター人権プログラム・ディレクター、ジョージ・ワシントン大学法科大学院国際法・比較法教授などを経て2000年より現職。前・米州人権裁判所判事、国連人権委員会メンバー。エルサルバドル真相究明委員会に任命され、エルサルバドル内戦中の人権侵害について調査報告に尽力。国際法に関する著書・論文など多数。人権問題の専門家として高い評価を得る

池田礼子[イケダレイコ]
スイス・ジュネーブに生まれる。慶応義塾大学法学部卒業後、在ジュネーブ国際問題高等研究所にて修士号を取得。その後、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連児童基金(UNICEF)および国連本部にて、主に紛争・貧困下における子ども達の問題、また難民問題の解決に取り組む。現在は東京在住、二児の母として育児に専念しながら、これまでの経験を執筆中

渋谷節子[シブヤセツコ]
東京大学文学部英語英米文学科卒業。企業に就職したのち、異文化理解・文化摩擦・人種問題などに興味を持ち東京大学教養学部に学士入学、文化人類学を学ぶ。卒業後ハーバード大学にてベトナム農村の家族と社会変容をテーマに研究し、人類学博士号取得。ジュネーブ現代アジア研究所客員研究員を経て、現在は東京在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あわせ味噌

3
★★★★★。若干10歳足らずの子供が、過酷な状態の中希望を捨てず、生きることを真摯に貫き、結果周囲も味方につけ、運も味方につけて生き抜いた実話。さらに奇跡的に収容所で別れた母親とも再会。再会したシーンは感動🥺。夜と霧と合わせて読むと良いと思います。購入本。2019/06/30

シュシュ

3
10歳でユダヤ人強制収容所に移送され生き延びたトーマス・バーゲンソールさんの自伝。幸運だっただけでなく、両親に授けられた知恵を持ち、愛情深く育てられたおかげで勇気と希望を捨てずに生きられたのではないかと思う。お母さんの特別な笑顔を決して忘れないという。戦争は終わっても苦しさをひきずる。この間まで自分を密告しようとしていた人と挨拶なんかできないだろう。少年にコーヒーをくれるナチがいたり、ユダヤ人以外の人で助けてくれた人も何人かいた。本来良心を持っている人間が愚かな過ちを繰り返さないために、法は大切だと思う。2013/09/23

ななっち

3
「夜」「マルカの旅」など、これまでホロコーストから生き延びた証言を読んできましたが、この逆説的な題名で生き延びた過酷な人生、それも極めて淡々と語られる人生にいろいろな想像力を掻き立てられます。そして、子を持つ親の立場として、非常に深く感ずることが多い実録でした。 2013/08/26

shoko ohno

3
アウシュビッツ収容所に10歳で収監されたの男の子が生きのびたという実話を綴った一冊。 もちろんご本人(トーマス・バーゲンソール)が執筆されています。 いくつもの幸運が重なり生き抜いてこられた彼は 現在、国際司法裁判所の判事という人の尊厳にかかわる仕事をされています。 彼の人生を通じて、語られる真実には胸がうたれます。 シンドラーのリストや、ライフイズビューティフルをご覧になった方にはぜひご一読いただきたいです。 正月からいい本読んだな~2009/01/03

sarumusubi

2
5歳で両親と一緒にナチに拘束され、その後両親と別れ、ひとりで10歳までアウシュビッツで生き延びた少年。その後アメリカに渡り国際法を学んで国際司法裁判所の判事となって世界各地の内戦や紛争で人権保護の仕事をされているトーマス・バーゲンソール氏の自伝。持って生まれた運もあるけど、親から生き延びる力、自分で判断して行動できる力、人から愛される関係を築ける力を授けられた事も幸運に影響したんだなと思いながら読んでいた。親の教育や生きる姿勢って大事。2012/10/06

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