岩波文庫<br> 緑のハインリヒ 〈4〉

岩波文庫
緑のハインリヒ 〈4〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 359p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784003242544
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

出版社内容情報

死んだ父の緑色の服を仕立直して着ている少年「緑のハインリヒ」は,自分の画才を堅く信じ故郷と母を捨てて修業に出る.見知らぬ都会での数々の経験を通じ,人間の完成へ一歩一歩近づいてゆくハインリヒの姿は,そのまま若き日の作者自身の姿でもあった.スイスのゲーテといわれたケラーの自伝的長編小説.一八七九―八○年.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あっきー

14
⭐3 自伝的小説なのでフィクションの様に波瀾万丈と言うわけにはいかないのか、盛り上がりどころは少なかったかな、最後は落ちつく所に落ちついて気分良く終了したが意味深でもあり結局結婚したのか分からなかった.…ドイツとスイスの美しい情景の気分は想像できたし最近BSでライン川の番組を見たのとイメージが重なったのは良かった2024/03/10

きりぱい

5
スイスのゲーテと言われるらしいケラー。その自伝的要素から綴るハインリヒの挫折多き成長物語。やや硬い。面白くないことはないのに、すいすい読みたくなる展開でもなく。主人公が憂き目にあっても同情しにくい人柄のせいもある。それでも軽はずみな振る舞いや内面の葛藤には身につまされるところがないでもなく。面白かったのは、3巻の謝肉祭からと4巻の後半。伯爵との出会いはラッキーだけれど、費やした時間の裏には母親の心痛があったことを思うとつらい。本命か欲望かという感じで振りすてたユーディトが再登場したのはよかった。2012/05/18

Nemorální lid

2
最終巻では自身の凋落と故郷へ戻るまでの展開を描いている。解説において、これらの自伝的教養小説にはフォイエルバッハの観念論的な思想が大きな影響を与えた事が極めて興味深かった。精神、官能、及びその総合と言う三幅対の原則が「意識」として、登場人物の「存在」を成り立たせる構造土台はなるほど著者ケラーの作品を名作たらしめるものなのかと納得した。「理念より現実的なものを、意識よりも存在を優先させるフォイヤーバハの観念論的な現世主義の影響が必要であった。」(p.354-355) 而して自然は意識より先立つのだろうか?2018/02/14

トロロ

0
最後は、ユーディト!2020/11/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/641121
  • ご注意事項

最近チェックした商品