小説 品川心中

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小説 品川心中

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  • サイズ 46判/ページ数 267p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784576210315
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

小説落語シリーズの最終巻。
人気作家である坂井希久子先生の手による、心中ものの代表的な咄のひとつ『品川心中』を小説化。
主人公であるお染は、もともと板頭とよばれる最上位の遊女であったが、加齢には勝てず、目をかけていたこはるがいまや板頭である。お染の馴染みの客たちも年齢を重ねて亡くなったり、凋落してしまったりして、いまや衣を新調する祝日である紋日のための金子に困ってしまうようなありさま。
とある日、こはるから施されるような言葉を聞き、激高。元来の気位の高さ、勝ち気な性格もあって、ひと思いに死んでしまうかと考えるが、金に困ってひとり死んだと言われることはあまりにも悔しく、心中をしようと考える。
相手をさがすうちに、独り身で大食らいでぬけている貸本屋の金蔵を、その相手に選ぶ。選ばれた金蔵を手紙で誘い出し、演技とその夜の手練手管で、ついに心中の約束を取りつけるのだが――
現在の高座では、お染が金蔵を川に突き落とす場面、金蔵が助かって世話をしてもらっていた親方の元に幽霊のように姿で現れる「上」までしかかからないことが多いが、本作では金蔵が親方たちの力を借りてお染に仕返しをする「下」までをお染を中心にした物語に再構成した意欲作。

■坂井希久子(さかい きくこ)
1977年、和歌山県和歌山市生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年「虫のいどころ」で第88回オール讀物新人賞受賞。2017年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』で第1回高田郁賞、第6回歴史時代作家クラブ新人賞受賞。
代表作に、『居酒屋ぜんや』シリーズ、『ハーレーじじいの背中』『若旦那のひざまくら』などがある。

小説 古典落語 
 第1冊『小説 真景累ヶ淵』(奥山景布子/監修 古今亭菊之丞)
 第2冊『小説 牡丹灯籠』(大橋崇行/監修 柳家喬太郎)
 第3冊『小説 らくだ』(並木飛暁/監修 桂文治)
 第4冊『小説 西海屋騒動』(谷津矢車/監修 柳亭左龍)
 第5冊『小説 品川心中』(坂井希久子/監修 柳家喬太郎)

内容説明

元最上位の遊女・お染。寄る年波には勝てず、馴染みの客たちも離れてしまい、いまや衣を新調するための金にも困るようなありさま。元来の勝ち気な性格もあって、ひと思いに死んでしまおうかと思うが、金に困ってひとり死んだと言われることはあまりにも悔しく、ならば、心中をしようと考える。独り身で大食らい、ぬけている金蔵を相手に選び、手練手管で、ついに心中の約束を取りつけるのだが―

著者等紹介

坂井希久子[サカイキクコ]
和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部日本語日本文学科卒業。2008年に「虫のいどころ」で、オール讀物新人賞、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』で歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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真理そら

72
品川の遊廓「白木屋」(土蔵相模がモデルかもしれないと解説にある、とすれば一流の遊廓だ)で長い間板頭(NO1の遊女)だったのになじみの客が高齢化してしまいトップから滑り落ちてしまい今は客の付かない年増になってしまったお染。でもカバー絵のように美しく矜持はある、その矜持のために借金をすることもできず死んでしまおうと思う。惨めではない死に方として心中することに決め、相手として貸本屋の金蔵を選ぶ。このお染と現板頭のこはる、男衆の喜助の心理がじっくりと描かれているのが良い、金蔵周辺の人物はいかにも落語的なキャラ、2021/08/01

藤月はな(灯れ松明の火)

67
かつては板頭(No.1)だったが、今は落魄れてしまったお染。その理由は馴染の客が高齢化してしまった為と何とも身近でだからこそ、侘しいものだった。お金に困っているのに板頭だった頃のプライドが邪魔して真逆の手管で成功した妹分、こはるの親切も素直に受け入れず、陰口を自分に当て嵌めてしまう程、切羽詰まっている。そんな彼女は有終の美を飾る為、心中を試みるが、その相手はうだつが揚がらない男だった!おい、お染、それでいいのかと思っていたらオチの爽やかさに笑む。だが数え25歳で目尻の皺を気にするお染に私ゃ、愕然としたよ。2021/08/11

ともくん

47
古典落語の名作を小説として、描き直した作品。 自業自得、因果応報。 かと思いきや、結末は女の強さが前面に。 落語とは、違うオチらしいが、こちらのオチも中々楽しませてもらった。2022/05/10

reo

31
この落語に登場してくるお染さんだが、金蔵を海に突き落としたことは突き落としたのだが、追ってきた若い衆に止められなかったら自分も同じように身を投げていた。その辺が「首ったけ」の紅梅さんや「お見立て」、「三枚起請」の喜瀬川さんに比べ人情味があり、愛される女郎といえるかも。それとこの小説ではかなりの人が登場してくるが、本家落語の登場人物はお染、金蔵、甚五郎、若い衆、甚五郎の子分でほぼ全員です。それが圓生や談志、志ん朝にかかると、皆が生き生きと喋りだす。これこそ談志の言うところの言葉のイリュージョンですな。2022/03/04

30
元は落語の物語だそうで、そうと知って読めば落語家さんの語りを聞いているような物語だった。10かそこらで品川宿の女郎屋に売られたお染は18の歳には板頭となり品川の人気を博す遊女になるも、25の歳には人間は凋落する。17〜20の女だけがもてはやされる「廓」にあって、朋輩や歳若い遊女達に稼げなくなった女郎と陰口を聞かされ、見返す為だけに心中を企てるが、、。今の時代でも若さだけが女性の価値のように捉えられるが、江戸時代の廓はそれが全てだったのだろう。2022/04/30

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