金波銀波

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金波銀波

  • 著者名:澤田瞳子【著】
  • 価格 ¥2,365(本体¥2,150)
  • 中央公論新社(2026/04発売)
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  • ISBN:9784120060236

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内容説明

時は貞観八年(866)。海神の生贄となる定めの少女・由良はある日、海賊に襲われた商人船から巨大な櫃が海に投げ出されるのを目撃する。船長の赤名が拾い上げると、縛られた謎の男が入っており……。新羅と内々に交易を行い財を成す商人、京での争いに敗れ大宰府に赴任する不遇の官人、銭と欲の坩堝の海で逞しく生きる海賊、そして――。複雑なしがらみによって生じた危険な渦に、いつしか由良は巻き込まれていく。

金銀財宝が集まってきた博多の海、そして西国の島々を舞台に直木賞作家が描く、壮大でスリリングな歴史長篇!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

hiace9000

113
金波銀波の打ち続く孤独なる大海を雄々しく翔る海賊「島嶼の輩」高島の宗継。海神の生贄とする者を積み、その売買を生業とする巫女舟の船長・赤名。主人公由良はその生贄となる定めの少女。不条理でままならぬ世の道理を歴史を通し世に問う澤田筆、勇躍の筆致で綴る今作は、西の海を舞台にした平安冒険活劇。由良の強烈な海への渇望感は、自身の信念を貫き生きる意味、また貫ける対象を求めんとする人間の「生」への渇望と躍動そのもの。謎の男の存在に端を発する商人、海賊、官人の欲望・忠義・裏切りが交錯する展開は痛快にして実に深みがある。2026/06/04

がらくたどん

64
平安初期の九州五島列島の波間に漂う船倉で海難封じの生贄として売買される巫子の少女由良。贄となった後の命運はただ「海」だけが決める事。しかし海から陸へと売られ召された数奇な日々は、少女に暴力と打算と情愛と矜持が幾重にも撚り合わさった「陸」の世界の複雑な理不尽や諍いを見せつける。出会った縁の心地よさ。大地を踏む安心感。それでも少女は圧倒的に単純化された「海」の理不尽を恋い慕わずにいられない。藤原氏が台頭した貞観期を映す歴史小説要素はあるが少女の成長と未来に大胆に舵を切った痛快冒険小説。さあ「まっすぐに行け」!2026/05/21

信兵衛

19
西の海を舞台にした冒険活劇というより、新羅商人と日本人商人との争い、政争に、高島の宗継や赤名といった海に生きる男たちが巻き込まれた顛末を描いた物語という印象。 歴史の一コマを知る興味、面白さは勿論ありましたが、澤田さんが海に挑んだ意欲作とは理解しつつ、海洋冒険という期待からは今ひとつ物足りなさを感じてしまったのは残念。2026/05/31

mitubatigril

17
自分の意思さえない小さな子供が思ってもいない事件に巻き込まれて だんだんと自我が芽生える。 その立ち位置は微妙で巫女と言う奴隷のような身分だけど出会う人間に恵まれていたとも言えるのかな。 何か新鮮な感じがしました。2026/05/16

一五

14
しっかり雰囲気にひたれて いい時間をすごせた。航海の安全をたくす生贄の巫子。巫子を売る巫子船の船長赤名と、巫子の由良。海上の生活、勢力争い、これが平安時代あたり? やっぱり澤田さんは良い2026/05/25

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