内容説明
法律事務所に勤める27歳の木納今日子(きのう・きょうこ)は、仕事に忙殺されて終電で帰ってきた日、そのまま家に帰る気にもならず、武蔵境駅からほど近い喫茶「休」へと寄ってみた。カウンターには「仮眠中 1時間ほどで戻ります」と書かれた小さい黒板のみで店内に誰もいない。今日子が帰ろうとした時、奥から若い男性が現れる。若者は今日子に食事を提供してくれると、カウンターの向こうで編み物を始める。靴下を編んでいるとのことで、「靴下を編み始めると片方編み終えた時点でやめてしまうことが多く、片足分の靴下がたまっていく現象(SSS)」の話をしてくれる。その話がきっかけで、編み物を初めて見た今日子。編み物の奥深さを知っていくにつれ、両親の離婚話や、友人の婚約者失踪事件などが解決されていく。しかし、ヤスミ君自身にもある悩みがあって――。どこからともなく現れて編み物や糸つむぎをしている「ヤスミ君」と話すうちに、悩みが解決されていく癒やしの手仕事ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆり
11
初読み作家さん。編み物と人生をかけるようなテーマはとてもいいと思いました。ただ一文が短く改行が多くて、三点リーダー多用で読みにくかったです。主人公は28歳、結婚する予定の相手と同棲し、弁護士事務所でバリキャリ女性、という設定ですが、主人公も同い年の友達も言動が10代の思春期の子みたいでした。休くんの正体なども含め、少女漫画寄りの展開。2026/03/04
パタポン
10
編み物が趣味の私が気になっていたお話。想像以上によかったです!なんとなくホッコリする内容かなと思っていたら…、あらあらこのところ問題のお話の展開もあり、美味しい飲み物と四苦八苦して仕上げる編み物の話だけではなかったわ😌今時、お店に行けば安価なセーターも靴下も買える、だけど何故編み物なのか?手作りなのかってこと、それには没頭することで日常を忘れることができることと、ひとつひとつ丁寧に作業することの大切さを感じたり、メリヤス砂漠の例えもよかったなぁ☺️続編がありそうな終わり方、楽しみに待ってよう♪♪2026/03/10
チサエ
9
毛糸は癒しでしあわせをくれる。編むのに没頭すると時間が溶ける。紡がれる糸のように人と人の縁も繋がるけれど、紡ぐ手がないと糸にならないように、人と繋がるには誰かが、自分が、動かないと。踏み出す勇気。読み終わり、編みたい欲が沸々と。おもしろかったです。作中より→「外に出ない感情はどこへいくのか」/「逃げる時間があることで今を元気に過ごせるならそれもよいのだ」2026/02/26
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