光文社古典新訳文庫<br> ボヴァリー夫人

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光文社古典新訳文庫
ボヴァリー夫人

  • ISBN:9784334108434

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内容説明

19世紀フランスを代表する小説。田舎医者シャルルとの平凡で退屈な結婚生活にエマは倦んでいた。理想と現実とのギャップ。満たされない心……。彼女はやがて夫の目を盗んで情事を重ね、散財を繰り返し、膨大な借金を抱えてしまう。センセーショナルな内容から発表当時は不道徳の廉で訴えられて裁判沙汰になったが、その効果もありベストセラーになった。作家の深意、意向、意図を可能なかぎり反映させた忠実な翻訳。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

フリウリ

19
新訳と聞いてさっそく。ストーリー自体はきわめて現代的で、地方出身の女性がブルジョワ(医師)と結婚する一方、胸焦がすような恋愛、そして都会的生活に憧れ、それらを成就させると同時に莫大な借金を抱え、最後に命を断つ。個人的には辻村深月氏の小説を想起したが、19世紀フランスの言論弾圧のなかで、資本主義とともにブルジョワの生活が一般化し、女性の地位や意識が大きく変化していく様子が、散文的技巧を駆使しつつ、描かれています。忍ぶ恋は、農業大会の演説、教会の説教を背景に語られる。明暗、光陰、顕密の対比。すばらしい。102025/12/20

Ryo0809

6
近代フランス文学の傑作とされる古典。田舎暮らしの主婦が上流の暮らしに憧れ、不倫に走り、有頂天になって贅沢に溺れ、借金に追われて魂の救いもなく破滅する、というもの。実話を基にした作品らしいが、フランスの田舎の様子や人々が活き活きと描かれていて興味深い。科学、医学、薬学、哲学、音楽、文学、宗教などの学術・芸術レベルについても作者の見解がチラホラと述べられているようであった。2025/12/17

tishida9216

5
ボヴァリー夫人の翻訳について比較しているサイトとしては下のものがある。 https://hiyokonolulu.hatenablog.jp/entry/2017/11/06/000645 それらと比較しても、太田浩一さんの翻訳は名訳と言っていいのではないか。高遠弘美さんもXでつぶやいているが、今後の定訳になっていくものと思われる。値段ははるが、それに見合う素晴らしい翻訳だ。2025/12/03

吉田祐二

4
結末を知ってから、虚無感だけが残された。 読んだ事はあったがその時はエマだけに感情移入していたが、今回の新訳では他の登場人物各々に思いを馳せることができた。特にシャルルは可哀想で息が詰まる。 フローベールが読者に物語に没入できるような書き方をしていて改めて天才だと感じた。 2025/12/06

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