内容説明
世の中の空気に抗い、「自分」で考え抜くために。
近代社会と人間の心理に独自の視点で鋭く斬り込んだ『群衆心理』。良識ある個人はなぜ、いかにして暴徒と化すのか。人々の思考を麻痺させ自立性を削り取るために指導者はいかなる手段を用いるのか。SNSが発達し群衆心理の感染力が一層強まる中、その暴走を止めるためにこれから何ができるのか。
政治をめぐる対立からネット炎上まで、「大きな主語」に覆われた現代日本の抱える問題に引き寄せながらル・ボンの議論を読み解く。Eテレ「100分de名著」テキストに書き下ろしの特別章・ブックガイドなど大幅加筆をして書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
田沼とのも
25
『群衆に現れる性質は、微弱な推理力と、批判精神の欠如と、興奮しやすいことと、物事を軽々しく信ずる単純さとである。またこの群衆が行う断定のうちには、指導者の影響と、断言、反復、威厳、感染の作用も見出される。熱狂を集める存在がいて、その存在の言動を丸ごと信じてしまう。物事の複雑さやわかりにくさを受容できず、興奮や「分かりやすさ」に盲従してしまう。』直近の選挙もあって、ル・ボンの指摘に胸が痛くなる。この本だけで理解できたと勘違いしないでいたい。社会全体が分かりやすさに流されない雰囲気を保つにはどうしたらいいのか2026/02/10
クロノ
3
自分で考えることが、とても大変な時代に生きているのではと思った。社会は考える力を育てない・奪う方向に傾いている…2026/04/06
もじじ
3
予習用に。果たして本編読んで分かるかどうか…でも「分かりやすさ」に抗ってみるためにも、本編読もう、うん。 2026/02/10
なゆた
3
「わかりやすさ」の否定として、書籍の要約サービスを批判している、この100分de名著も同様であり、自分で考えるべき、と言っているが、正直ほとんどの人は本は読まないし自分で勉強をしていない、そう言った人たちが知らない分野の本に対して、否定的に読む、自分の意見を持つというのは難易度が高いと思う。また、書いた人のファンであればそもそも批判は存在せず、自分の考えを変える形になるだろう。だからこそナポレオン、ジャンヌダルクといった英雄たちは恐ろしい力を持っている。2026/02/09
えいさん
2
断言、反復、感染によって、権力者は人々を群衆化して、判断力等を取り去ってしまう、などとする本です。 ル・ボンの生きていた国とも時代とも異なりますが、現代でもSNSやメディア等によって、人々の言説が大きく二極化してしまう傾向があるようです。流されないよう、いろいろな考え方に触れたいものです。2026/07/05




