関係的権利論 - 子どもの権利から権利の再構成へ

著者名：大江洋

勁草書房（2025/12発売）

• ISBN：9784326101528

内容説明

どこまではしつけでどこからが虐待なのか、線を引くのは難しい。親を処罰しても、子どもに判断を委ねても、問題は残り続ける。フェミニズム法理論家とも目されるマーサ・ミノウの議論を足場に、この問題の核、権利とは何かを掘り下げる。私たちの生きる関係性の豊かさを問う権利へ。権利観の再構築。

目次

まえがき

第一章　出発点としての「権利アプローチ」
　一　問題背景としての周辺化
　二　権利アプローチとその限界
　三　「権利アプローチ」としての子ども論

第二章　なぜ「権利」なのか
　一　さまざまな権利批判
　二　義務を重視する立場からの批判

第三章　関係性をどのように解釈するか
　一　関係性アプローチ
　二　関係性と自律・共同性
　三　子どもをめぐる関係性

第四章　権利の再構成へ
　一　関係的権利としての子どもの権利
　二　ミノウによる関係的権利論
　三　関係的権利の具体化
　四　関係性への権利と関係性としての権利

注
あとがき
参考文献
索引