内容説明
象徴学を専門とする著名な大学教授ロバート・ラングドンは、プラハを訪れていた。最近恋仲になった気鋭の純粋知性科学者キャサリン・ソロモンの講演を聴くためだ。講演でキャサリンは、人間の意識にまつわる驚くべき発見について解説した著書を発表予定だと話した。しかしそれは、何世紀にもわたって人々が信じてきた通念を脅かしかねないほど斬新な内容だった――。
残忍な殺人事件が起こってラングドンは大混乱に巻き込まれ、キャサリンは原稿とともに突然姿を消す。物語がロンドン、ニューヨークへとひろがるなか、ラングドンは懸命にキャサリンをさがしながら謎を解明していく。そして、未来の科学や謎めいた伝承と苦闘したすえに、ある秘密のプロジェクトに関する衝撃の真実を知る。それは、人間の心についての常識を根底から覆すものだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
141
8年ぶりのラングドン教授だが、相変わらずマクレーン刑事並みの騒動発生体質でプラハの街を疾走する。謎のアメリカ人権力者や不気味な暗殺者の暗躍、恋人キャサリンの原稿盗難と失踪が重なり警察に追われるなど山盛りのジェットコースター的展開だ。行く先々で死者が出て、巻き込まれた人が大迷惑を蒙り、知りたくなかった闇が暴かれるのだから。エンタメとしての面白さは約束されているシリーズだが、今回は人間の意識に関する新たな発見とやらが問題らしく、AI時代の最先端を取り入れようとして意味不明にならないか心配になってくる。(続く)2025/11/28
ネギっ子gen
58
待望の新作。いつものように巻頭に、「この小説に登場する芸術作品、遺物、象徴、文書はすべて現実のものである。実験、テクノロジー、科学的成果はすべて事実に即している。この小説に登場する組織はすべて実在する」と。よくある「この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません」に比べて、逃げを打つ卑屈さがないところが痛快にして粋だねぇ。チェコの首都プラハを舞台に、第3作『ロスト・シンボル』のヒロインだった純粋知性科学者・キャサリンが、今作ではラングドンの恋人として登場。2025/12/23
美紀ちゃん
55
チェコ共和国の首都、プラハ。 画像検索したら、本当に美しい街だった。 キャサリンのプレゼンテーションは、脳天を揺るがすほどの衝撃。興味を掻き立て、驚きに満ち、世界中で話題になる。 人間の意識を解明しようとする研究。 マルクス・レーツのYESとNOも検索したら実物があった。すごい。驚き。 ラングドンの火のおこし方がすごい。そんなもので、煙を出すために火がつくの?手際が良すぎてすごい。キャサリンの本が狙われている。 いったいどんな内容なのか? ラングドンとキャサリン、2人はまだ安全ではない!下巻が楽しみ。2025/12/23
さっちん
20
ダン.ブラウンの久々の新刊。ずっと待っていました。今回の舞台はプラハ。例によって、ラングドン教授は歴史ある綺麗な街を早朝より何故か逃げ回る事態に。ラングドン教授も五十代に突入されていましたが、水泳やランニングで鍛えておられるので、大丈夫。なにしろ事件に巻き込まれてしまいやすい方ですからそこは大事。それにしてもラングドン教授にとって、なんて長い朝だった事でしょう、この上巻は。読者は、幾つもの場面の切り替えを読まされ、段々と状況や人物に慣れ繋がっていくのがなんとも面白い上巻でした。2025/12/06
おだまん
18
またプラハに行きたくなる本が増えました。久々のラングドン教授シリーズ、科学的要素がパワーアップしていて、面白い。瀬名秀明の「BRAIN VALLEY」を思い出したんだけどこれが30年経ってどんな最新知見が盛り込まれているのかも含め、下巻が楽しみです。2025/11/17




