内容説明
職場復帰をめざしリハビリに励んでいる児童養護施設・七海学園の保育士・北沢春菜。七不思議が伝わる学園では、彼女が不在の間にも子どもたちの身辺で不思議な出来事が続いていた。一緒に終点まで乗ったはずの循環バスの中から忽然と消えた少女。かつて母の死期を予知した少女が目撃した“未来の殺人”。駅伝大会の中継地点で襷を渡し終わるとともに消失した少年ランナー。そして学園内のあちこちでは、殺人を告発する宛名のないメッセージが現れ──。『七つの海を照らす星』『アルバトロスは羽ばたかない』の感動と驚愕が甦る、シリーズ完全新作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
46
これの前に「アルバトロス」は読み返した方がいい、絶対に。ズドンと来ます。大半謎の消失の謎がひとつの大仕掛けとタイトルに繋がっていく。解決編の途中表紙を見て「ああ・・・」となったのにまだ、タイトルと合わせて来るわ・・・(何気に「わたしの隣の王国」思わせるところ込みで)。そういや、心配性(いや無理ないって)のお母さんは大丈夫?さらに事件起きてたぞ。なお単独の好みは「サンクトゥス」で。2025/12/23
いちろく
27
13年ぶりに刊行された七海学園シリーズの続編。作中ではこれほどの時間は流れていないけれど、現実では昨今の時代の流れや変化もあるのか? これまでのシリーズ以上に児童福祉に関する専門的な記載がより詳細に描かれていた印象。それでも最後のページまで読み終えると、ミステリの側面でも物語の側面でも七河迦南といえばコレだよね、というらしさを感じ期待していたモノは満たされた感覚はあった。一方でシリーズ過去作の既読はより必須であり、読んでいる前提で描かれている記載もこれまで以上に感じた部分もある。2025/11/21
ほたる
9
タイトルが持つ意味、全てにおいて秀逸だった。連作短編の形式で綴られる数々の謎はまさに七海学園シリーズの真骨頂。それぞれのキャラクターが明確な「意志」を持って行動するところにもまた惹かれる。このシリーズだからこその展開に驚き、目頭も熱くなる。2025/12/07
leo18
7
待ちに待った伝説の七海学園シリーズ最新作。10年以上ぶりということでシリーズ再読しとくべきだったか。児童養護施設七海学園の少女たちを中心に描く連作短編集。伏線回収や人物の描き方は見事。別作品で見たことある名前も。やっぱりこのシリーズ大好きだな。2025/12/16
harukawani
5
七海学園シリーズと銘打たれた作品としては15年ぶりの3作目。と、まどろっこしい言い方なのは、銘打たれて無いけど読むべき関連作品が他にもあるから。『空耳の森』も『刹那の夏』も、もしかしたら『夢と魔法の国のリドル』(未読)も、とにかく刊行順に読むべき。いや〜さすがの七河迦南でした。ダブルミーニングや言葉遊びを物語に上手く組み込み、見事に騙してくる。全てのひっかかりが、パズルのピースとして最後にすっきりと嵌まり、痛みと苦みを伴う真相を導き出す。そして、あの話も繋がっていたのだ、と気付かされる。すごかった。2025/12/23
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