内容説明
チェーンレストラン「シリウス」池袋店の店長であるいつきは45歳。数年前の「女性活躍」方針以前から、いつきは自力で店長になり、都心の店を回してきた。だが最近、店長会議で、若手の女性が臆せず発言したり提言したりするのを聞いて、たじろぐと同時に、これまで自分がやってきたことは古いのかとモヤモヤしてしまう。また、頼りにしていた若手が突然やめると言い出し、説得を試みるものの彼の意思は変わらない。私は「ずっとここにいる人」という目で見られているんだろうなと虚しく思ってしまう。そんなある日、水道橋の倉庫で作業をしたあと、「キッチン常夜灯」を見つけ、お酒と食事を楽しむかなめに偶然出会い、「変わることを恐れてはいけないと、ここで気づかされた」という話を聞く。シェフたちとの交流と丁寧な料理を通じて、仕事のやりがいやこれまで積み重ねてきたこと、そして自分自身にじっくり向き合うようになる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
76
シリーズ第4弾。今作に登場するのは駅ビルの中にある池袋店の店長・いつき。女性活躍でたくさんの女性店長が登用される前から店長を任されてきたが、会議で臆せずに発言する若い後輩たちに引け目を感じてしまう。そんないつきが偶然キッチン常夜灯を見つけ、美味しい料理と後輩たちとのふれあいを通じて仕事への意欲を高めてゆく。池袋店独自のメニューを考えたり働き方への提案も。さて、次は誰が登場するのか?楽しく読了。2025/11/25
ばう
72
★★★シリーズ4作目の主人公はシリウス池袋店の女性店長いつき。唯一の女性店長として頑張ってきたのに「女性活躍」という社長の方針のもと多くの女性店長が誕生し、自分の存在意義に悩んだり会議で臆せず発言する彼女たちに恐れや不安を抱いている。そんな時偶然キッチン常夜灯に出会い、そこで一緒に食事するシリウス後輩女性達と話をするうちに考え方を少しずつ変えていく。何が起きても思うように生きていく。自分のやりたい事はちゃんと相手に伝える。今作では高齢の親の問題も出てきて他人事とは思えず読み終えました。2025/11/04
nemuro
61
専らミステリばかり読んできた私だが、いつしか“お仕事小説”も増えてきて。現役を退き、あまりリアリティ感なく読めるようになったからだろうとも思っていたところ。本書を読み終え、はてキッカケはどの本だったろうかと。浮かんだのは、①『書店ガール』(碧野圭/2012年6月読了)、②『国道沿いのファミレス』(畑野智美/2013年7月読了)、③『これは経費で落ちません!』(青木祐子/2019年8月読了)あたり。意外にも①と②は4、5年後に定年退職を控え、公私ともに結構ハードな頃だった。さて本書。うむっ、これも悪くない。2025/12/20
和尚
60
四作目。やはり好きでした。 人の物語でもあり、同時に場所の物語でもあり。環境は人を変え、変わった人が変えた環境にまた別の人が影響されるのに、なんだかグッと来る年齢なのかもしれない。どうしようもなく、読んでいて泣きたくなります。 今度の主人公は、シリウスが女性店長を増やす前からの、唯一の女性店長。彼女の変化を「変わってしまった」と捉えてしまう心情から、2巻のつぐみさんが登場して関わって、「変えていくんだ」に変わっていく様子も、そして、四十代の悩みみたいなものも描かれ。凄く良い余韻と、頑張ろうをもらえました。2025/11/24
荒川叶
54
自分の居場所をどこに感じるかは人それぞれ。 居場所は複数あってもいい。 大切なのは自分らしくいれる場所があること。それがあれば歩いていく力になる。 立ち止まる事は時に必要、でも更に大切なのは進む勇気をくれる場所がある事。そうすれば人は更に強く、今の自分より成長出来ると思う。 2025/11/09




