内容説明
二十世紀後半を代表する法哲学者、ハートが、ベンサムの著作にいどむ。思想史研究としての芳醇な価値に加えて、〈大昔の哲学者の著作をあたかも昨日出版された哲学文献のように論ずる〉という非歴史的な分析哲学者の方法で、その思想の知られざる・興味深い・現代的意義を明らかにし、現代の法哲学・政治哲学に重要な示唆を与える。
目次
序論
第I章 法の脱神秘化
第II章 ベンサムとベッカリーア
第III章 アメリカ合衆国
第IV章 自然権:ベンサムとジョン・スチュアート・ミル
第V章 ベンサムの『法一般論』
第VI章 法的な義務と責務
第VII章 法的権利
第VIII章 法的権能
第IX章 主権と法的に制限された政府
第X章 命令と権威的な法的理由
補説 ハートと現在のベンサム研究[戒能通弘]
訳者あとがき
原注
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