内容説明
AI時代、人間が持つ最大の能力は、感情になる! 感情を抑圧し“他者にあわせる”ストレスフルな現代から、“他者を理解する”感情的知性の未来へ。人間の可能性に話題の脳科学者が迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
86
自分の感情を切り離して相手を理解し、集団のために役立てることが感情労働である。代表的な職業には看護や介護がある。この感情労働を脳科学ではどのように捉えられるのか。本書では、感情とは何か、意識的にコントロールできるものなのか、どのようにコントロールできるのか、そして「コントロールするもの(意識)」と「コントロールされるもの(感情)」の関係を問い直している。脳科学や人工知能研究という新しい視点から感情労働を再考している点が特徴だ。→2025/11/30
かわうそ
29
あとがきの部分で認知症のお母様の部分でうるうるしてしまった。『「最近、必要な言葉以外を使っていますか?」と言われてはっとした。』225ページ。私たちは気をつけていないと、必要な言葉しか使わない日常を送りがちだ。必要という部分で言えば人間よりも機械の方がよっぽど上手くやれる。しかし、必要ではない部分にこそ人間の真価がある気がする。人間の不完全さはある意味でかけがえのなさだ。かけがえのなさは自分の感情あるいは他人の感情に向き合わなければ生まれない。本書は普段、忘れかけていたことを思い出させてくれた。2026/03/15
kana
23
感情労働という概念を最近知り、この本でとっても解像度上がりました。たとえば感情労働には「表層演技」と「深層演技」があるというのは、実体験を省みて自分自身に起きていたことを理解するのに助けになりました。ここでは仕事だけでなく育児、介護、SNS活動等も感情労働と同じ脳の働きの文脈で読み取る試みをされていましたが、こういう概念を知っていると少し自己をメタ認知できて生きやすくなるかもしれません。タイトルはとっつきにくそうですが、文章は大変読みやすく、こういった本に珍しく一気に読めました。2025/11/29
ののたま
16
自分の所属する部署が、顧客から切り離され、他の部署とリモートでつながるようになった。自分の働き方を見つめ直すために読んだ本▲脳は他者の感情をどのように理解しているのか、今後の感情の捉え方について考えるきっかけとなった。▲自分の感情とは異なる感情を表出させられる感情労働、他者を理解しつつ、切り離すのが心を摩耗しない方法なのだろうか。リモートワーク、SNSにおいては相手に関する雑味のない情報しか伝わってこない。理解しやすさという点では良いのかもしれないが、その分自分も理解しやすい表現に苦心する。また、雑味2025/11/10
二人娘の父
6
「とりあえず一読し、自分のなかで重要と感じたところにチェックを入れて、再読する」。「ゆる言語学ラジオ」水野氏の読書スタイルを最近学んでいる。とても良い方法と思う。特に専門書については、そうしたスタイルが有効だと感じている。一度で理解などとてもできない。本書で言えば①感情とは何か(1章)②AIと感情(3章)③脳の進化と感情労働(4章)④なぜ脳はフィクションを必要とするか?などの論点を気に留めた。再読して自分なりの理解を深めたい。2026/03/17




