内容説明
アダルトグッズも取り扱う中古書店でバイトをしている女子高生・水城綾はある日、同じクラスの優等生・茅野有季とバイト先で遭遇する。学校でも一目置かれている有季は、なんと“ストレス解消”のためのグッズを吟味していた。
「が、学校と親には内緒にしてください……」
思いがけない出会いから始まった、小さな秘密を共有する二人の関係。自身の悩みを否定せず聞いてくれる、クールだがお人好しの綾に有季は少しずつ惹かれていく。一人で“する”ときも、なんとなく綾のことを思い出してしまうように。
そんな折、綾と有季が付き合っているという噂がどこからか流れ始め……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
20
アダルトグッズも取り扱う中古書店でバイトをしている女子高生・水城綾が、バイト先で同じクラスの優等生・茅野有季と遭遇するガールミーツガール。思いがけない出会いから始まった、小さな秘密を共有する2人の関係。悩みを否定せず聞いてくれる、クールだがお人好しの綾に少しずつ惹かれていく有季。その関係が噂になる中、告白してきた後輩・咲良の真意。過去に挫折した綾が彼女たちに真摯に向き合う一方、繊細な描写の積み重ねで悩める彼女たちの心情を描いていて、決断を見届けてくれた綾に有季や咲良が惹かれるのも分かるような気がしました。2025/10/28
真白優樹
11
実家の、アダルトグッズも取り扱う本屋でバイトする少女が、クラスの優等生がアダルトグッズを買いに来ている現場に遭遇し始まる物語。―――魚の小骨のようなもの、だけどそれでも放置はしない。 蓮っ葉だけれど実は面倒見のいい少女が優等生の悩みに接していく中、距離を縮めていくお話であって、途中で登場する後輩も絡みだす事で事態が複雑化していく、どこかビターな世界観が作られる物語である。譲れぬ思いと向き合うは、生まれ始めた思い。ぶつかり合うのか譲ってしまうのか。果たしてどちらに進むのか。 次巻も勿論楽しみである。2025/10/26
leo18
6
タイトルの割には真っ当な青春学園もの。クール系ながら世話焼きお節介な綾が女の子の悩みに助言し惚れられる流れか。さっそく三角関係だけど、下巻では今回大人しかった有季の攻勢に期待。2025/11/07
Toy
2
タイトルから想像する内容とは異なり、真っすぐな青春ものだった。進路や夢、自分がやりたいこと、周囲からの期待、そういったものに悩む多感な高校生。そしてガールミーツガール。良い方向に裏切られた感じ。2025/12/04
小娘とドラゴン
2
面白かった。深夜ドラマを見ているかのような雰囲気で、一気に読むことができた。主人公の綾は同性愛者で、少し達観した性格をしている。そんな彼女と正反対の悩みを持ったヒロイン(有季と咲良)が、出会い悩みを解消していく展開。どちらの悩みにも、絶対の悪者が不在で現実味を強く感じるところが絶妙。だからこそ彼女達の悩みが安っぽくない。迷うし間違うし、抱え込んでしまう、そういうドラマがしっかりとあった。そして、そこに寄り添う綾の絶妙な会話と行動のチョイスや空気感の描写が、人間関係が深まっていく過程を感じさせる良作だった。2025/11/23




