集英社文芸単行本<br> 命の横どり

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集英社文芸単行本
命の横どり

  • 著者名:久坂部羊【著】
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 集英社(2025/10発売)
  • 2026年も読書三昧!Kinoppy電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~1/12)
  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087700206

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内容説明

【これは、他人事ではない。緊迫の医療サスペンス小説】

心臓病の専門病院で、適切な臓器の斡旋を行う臓器移植コーディネーターとして働く立花真知。
彼女は、五輪金メダリスト候補として注目を集めるフィギュアスケーター・池端麗を担当することになる。

麗はスケートの練習中に倒れ、拡張型心筋症と診断されていた。
副院長の一ノ瀬や主治医の市田の治療を受けながらドナーの心臓を待っているが、麗の血液は珍しく、大多数の心臓を移植することができない。
しかし、くも膜下出血で倒れ脳死判定を受けた男性ドナーの心臓が、麗に奇跡的に合致すると連絡が入る。
真知らは早速臓器の提供に向けて動き出すが、ドナーの母親が臓器提供に納得していないことが判明。真知は「禁断の方法」に手を出そうとする――。

ドナーとレシピエント、互いの思いが複雑に混じり合ってできた大きな渦は、とある男の登場によって社会問題へと発展し始める。
医師であり、これまでにも医療の現状にメスを入れてきた著者が描く「日本の心臓移植」の現実と未来。


【著者略歴】
久坂部 羊(くさかべ・よう)
1955年大阪府生まれ。医師・作家。大阪大学医学部卒業。
2003年『廃用身』で作家デビュー。2014年『悪医』で第3回日本医療小説大賞、2015年「移植屋さん」で第8回上方落語台本優秀賞を受賞。ドラマ化されベストセラーとなった『破裂』『無痛』『神の手』の他、小説に『テロリストの処方』『介護士K』『芥川症』『悪い患者』『絵馬と脅迫状』など、新書に『日本人の死に時』『人間の死に方』『寿命が尽きる2年前』『人はどう死ぬのか』『人はどう老いるのか』『人はどう悩むのか』など、著書多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

170
久坂部 羊は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者が、フィギュアスケート選手を書くとは思いませんでした。本書は、臓器移植医療小説、問題提起作でした。臓器移植は、現時点で多くの課題を抱えていますが、クローン技術が確立しているのであれば、自ら必要な臓器をIPS細胞、遺伝子等で自ら作ることは出来ないのでしょうか❓ 本書で区切りの8,888冊目です。 https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-770020-62025/10/29

モルク

101
臓器移植、中でも心臓が動いている間に心臓を取り出さなければならない心臓移植がテーマ。移植する側、される側、そしてコーディネーターの苦悩を描く。「脳死が人間の死である」ことは理解している、だが家族が脳死と宣言されてもまだ温もりがあり心臓が動いていればやはり受け入れにくい。ましてや移植について家族全員の同意が必要となるとさらに難易度は上がる。本人の希望があったとしても、後々やっぱり…という後悔は残るもの。また先が見えないレシピエントの苦悩も辛い。今まで漠然としか知らなかったこと、たくさん知ることができた。2025/12/14

Ikutan

65
心臓移植は『命の横どり』なのか。『命の贈り物』なのか。心臓移植という重いテーマで、受ける側と提供する側のそれぞれの思いが描かれ、考えさせられる内容。心臓移植に望みを繋ぐレシピエント。命の温もりがまだ感じられる脳死状態のドナー候補の家族。待機患者の精神面を支えるレシピエント側移植コーディネーター。脳死患者の家族をフォローするJOTの移植コーディネーター。日本人の臓器移植への関心の低さを嘆く移植医療部門の医師たち。脳死判定時に起こる『ラザロ徴候』という反射や移植した心臓は神経に繋がれないことなど初めて知った。2025/12/07

よんよん

39
脳死は人の死と認めるか否か。日本では臓器移植を待つ患者の数に比べて、ドナーは少ない。移植によって新しく生を手にする人に対して、脳死によりドナーとなる家族の心情は割り切れないものがあろう。自分はドナーにはなりたくないけど、移植が必要になったら移植してもらいたいと思うのは、正直な気持ちだろう。私自身はドナーになってもいいと思っているし、家族が脳死と診断されたら臓器提供には同意すると思うが、それは冷たいのだろうか。2025/12/21

rosetta

38
★★★★☆今作はおふざけなしの真っ向勝負の久坂部さん。臓器移植という重いテーマをこれでもかと言うくらい色んな角度から取り扱う。主人公は移植コーディネーターで、心臓を患った金メダルを期待される若いスケーターを担当している。ドナー側、レシピエント側からの苦悩や希望、そして後悔や諦めまで。息子の脳死を受け入れられない老婆や脳死に反対する弁護士。受け入れた心臓が充分に働かないと憤るスケーター。自分は脳死は確かな死だと思う。しかし様々な問題があるのだと思い知らされた。無事に生きていられることに取り敢えず感謝2025/11/29

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