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内容説明
25年後期スタートのNHK朝の連続テレビ小説「ばけばけ」の主人公は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツ。本書は、小泉八雲が1904年に海外で発表した『怪談―KWAIDAN』(全17編)の中から、エンタメ性が強くハーンの文筆力が際立つ13作品を厳選し、読みやすい新訳としてまとめた入門書。小泉八雲を魅きつけた「日本の姿」が、物語を通して感じられる1冊。 (目次)耳なし芳一/鴛鴦/おていの物語/乳母桜/如才ない交渉/鏡と鐘/食人鬼/むじな/ろくろっ首/雪女/青柳の物語/十六桜/安芸之介の夢 「日本と日本人を心から愛した『情熱と知性の人』ラフカディオ・ハーンが、当時の欧米の読者に、日本と日本人の何を伝えたかったのか、そして、ハーン自身が日本と日本人の何に魅きつけられたのか――。そんなことにも思いを馳せて頂きつつ、拙い訳ではあるが、本書をご活読頂ければ、編訳者として望外の幸せである」(本書「編訳者まえがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ
78
NHKで朝ドラ「ばけばけ」が2025年9月から始まり「骨董」に続いて読みました。小泉八雲が物語を通して欧米諸国に日本の真の素晴らしさ伝えたであろう「怪談」。やはり「耳なし芳一」が素晴らしい。「雪女」、「ろくろっ首」、「むじな」(のっぺらぼう)など有名なお話から「鏡と鐘」、「青柳の物語」、「安芸之助の夢」など私の知らなかった物語もあり楽しめました。妻のセツが居てからこそ、夫婦で紡ぎ出された江戸時代の怪談。素敵だなぁ。2025/11/21
MUSAN11383594
0
『怪談』の訳はとても読みやすかった。解説では先進国の欧米的な価値観が後進国である日本の中に見出されており、それを超えた「日本的情緒」に覆われていると考察している。例えば20世紀のアメリカ人が法的問題の時に使う「リテイン」が平家の武士が芳一を連れていく際に使われる「リテイナー」で想起され、「開門!」と叫んだ後に門を通行する時の英語「パス・オン」は「亡くなる」という意味があり、現世と別世界を分ける言葉が使われているという作者の英語力が光る見解が興味深かった。2025/12/04




