内容説明
追悼の間に蝋燭が灯され、蜜蝋と万寿菊マリーゴールドの香りが漂う夜。聖職者ティエンの死を弔う、「物語の儀式」が始まる。誇り高きティエン。慈愛に満ちた聖職者……各々が亡き人を語っては、手にする蝋燭を吹き消していく。そんななか参列したティエンの孫の語りから浮かんだのは、高潔な故人とはかけ離れた姿だった。一本、また一本。そして、最後の蝋燭が消えた時、思いもかけないことが起きる……。(『歌う丘の聖職者』)全2篇。ありふれた英雄譚が鮮やかに覆る。お伽噺の奇才、ニー・ヴォが紡ぐ旅の聖職者と記憶を伝える鳥の摩訶不思議な物語シリーズ続編!
目次
河畔の国へ
歌う丘の聖職者
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
54
「河畔の国へ」と表題作の2篇。前作の喋る虎のインパクトに比べると少し地味な印象ですが、味わい深い作品です。特に聖職者ティエンの過去に驚くチーには親近感を覚えました。どんなに親しくしていて敬愛する人物だったとしても、その人の全てを知ることはできない。長い人生では様々な事があり、何かを乗り越えるたびに人は変わらざるを得ないから。当たり前の事かもしれないけれど考えさせられました。後に残す人々のことを考えて自分の終わり方を決める事も大切なんでしょうね。2025/08/20
ヴィオラ
11
楽しい。前作もかなり面白かったし、これからもどんどん書いて欲しい。2冊とも割と薄いしね、みんな読むといいよ。個人的にはやっぱり「地図」が欲しくなっちゃうけどw2025/05/22
すいか
3
聖職者チーの物語の続編、翻訳が出ていたので、大喜びで購入。前作とは少しテイストが変わった印象で、「河畔の国へ」は中国の武侠ものの影響が色濃いと思ったのだけど。表題作の幻想的な幕切れには息を吞んだ。物語を記述する使命を帯びた主人公が直面するオーラルヒストリーの多面性と内在する罠とは、現代の歴史研究者にも突きつけられる課題でもある。2025/07/01
hanako20220810
1
読んだこと無い作家さんの本だったので、読み切れそうなページ数と表紙で買い。読んでる途中でこれ絶対にシリーズの前作あるわと気付いたけど、世界観は何とか着いていけるし、本の表題になってる話は働く大人が読んで愉しむものだと感じたから、そのまま読み切りました。ラストシーンが、チーはまだまだシンギングヒルズの聖職者として、喜怒哀楽の現場を歩き回るんだろうなぁと感じさせるもので、次作読んでみたいと本を閉じました。取り敢えず前作を探して買っておこう。2025/10/10
たけのうみ
1
32025/08/09
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