新潮文庫<br> 秘儀(上)(新潮文庫)

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新潮文庫
秘儀(上)(新潮文庫)

  • ISBN:9784102410615

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内容説明

“闇”の力を借りアルゼンチンの政財界の裏側で暗躍する〈教団(オルデン)〉と、それを司るブラッドフォード家。生贄を捧げる儀式で“闇”を呼びだす霊媒として利用され続けてきたフアンは、息子ガスパルも同じ力を有することに気づく。死期が間近の自分が倒れる前に、息子を逃がす計画をたてるが、〈教団〉の包囲網は次第に狭められていった……。現実と異界を行き来し繰り広げられる流血の狂騒曲!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

あたびー

39
ただただこの父と子が不憫だった。父は息子を邪教団から守ろうとし、守るために傷つけてしまう。傷つけられた息子は父を恐れ反抗し、いっそ早く死んでくれればと思いながら、離れたくないと思っている。近所のいわく付きの家で姿を消した隻腕の少女の行方は?父フアンの死後息子ガスパルの運命は?ガスパルの祖父母が統べる邪教団の魔の手からガスパルは逃れることができるのか?さて下巻へ。2025/10/21

Shun

31
アルゼンチン発のホラー小説。南米を舞台に邪なる教団の暗躍、そして”闇”の力に干渉できる霊媒の存在が鍵となる。抽象的な表現となっている闇の力とは何か、霊媒師として教団から利用され続けてきた男フアンはその特殊な力ゆえに好待遇の生活を送りつつも運命からは逃れられない。強大な力ゆえに代償も大きく、死期が刻々と迫っていた。また愛する妻は陰謀めいた事故死を遂げ、残された息子もまた男と同様の特殊な力の片鱗を見せ教団に狙われること必至。息子を守るためフアンは教団に抗う計画を立てる・・・。悪魔や呪術的設定がこの世界観の要。2025/10/28

本の蟲

17
アルゼンチンの政財界を裏で牛耳るオカルト組織〈教団〉。彼らが崇拝する〈闇〉の霊媒として血族に取り込まれたフアンだが、同じ素質を持つ息子だけは逃がそうと計画する。数年後、成長した息子ガスパルは、行先を告げず姿を消す父の仕事や、時折豹変する態度に疑いを持ち…。誇大妄想狂のたわ言のような設定だが、読みやすく、それでいて安っぽさは微塵も感じないホラー。クーデター・軍事政権の弾圧で政情不安なアルゼンチンの歴史。血の儀式や生贄で発現する、人知を超えた力に魅せられた有力者の一族。そして父と子の物語。下巻へ2025/10/27

わたなべよしお

16
 「今年度のベスト」などとの評があるので、読んでみた。が、上巻を読んだ限りでは、それほどスゴイともオモシロとも思えない。ホラー系を読み慣れていないせい?ほんとにいいものならジャンルなんて関係ないはずだよね。まあ、とりあえず下巻も読んでみて考えます。2025/11/11

pulp

15
第一部の父子の道行は解説にあった『ザ・ロード』というより、私は『炎の少女チャーリー』……じゃなかった『ファイアスターター』を思い出した。第三部の少年少女たちの話にも、初期のキングやマキャモンなんかのモダンホラーっぽさが。あまりこう、何て言うか南米ホラー感がないような気も。じゃあさて下巻では? というところだけど、ここまであまり起伏が感じられず、読み進めるのがしんどくなったので、一旦小休止。下巻に行くのは少し時間を空けてから。2025/10/03

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