内容説明
〈教団(オルデン)〉創立家に生まれつきながら一族の残虐さに反発し不審死を遂げた母ロサリオ、霊媒行為が心臓疾患を悪化させ死を迎えた父フアン。両親を失ったガスパルは、父が隠してきた闇の向こう側の存在を知り、避け続けてきた〈教団〉と相まみえることを決意する――。独裁政権時代から九〇年代までのアルゼンチン史をも呑み込み、ジャンルを超えてラテンアメリカ文学界を席巻した闇の一大叙事詩!(解説・杉江松恋)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
148
上・下巻、1,200頁弱完読しました。本書は、ホラーと言うよりも、カルト教団宗教三世家族大河小説幻想譚でした。 読み応えはありましたが、著者は短編の方が好い気がします。 https://www.shinchosha.co.jp/book/241062/ 本書で7月は、読了です。2026/07/31
yukaring
60
闇の力を呼び出し利用するカルト教団。生贄を捧げ、霊媒を介して行われる謎の儀式。幼い頃に教団に見出され霊媒とされた男性が力を受け継いでしまった息子を教団から守ろうとする戦いの日々。自分の死期を悟った父親の覚悟が切ない、圧倒的な狂気と家族愛が錯綜する南米ホラー。教団に逆らった者は身内であろうと粛清されていく恐怖。更に異界と現実の境目があいまいになり、幻想と血と暴力が世界を満たし、何が正しいのかもはやわからない闇に呑まれていく…。訳のせいなのかページ構成なのか、全体的に読みにくく感じてしまったのが残念だった。2025/12/01
藤月はな(灯れ松明の火)
50
教団に一人、抗っていたロサリオ。だがロサリオもとんでもなかった!!フアンを愛した理由が「彼を見出したのは自分だから」という優越感と特別性を見出したからという記述でドン引きしてしまう。権力を持ったら絶対、不味い人間だ…。そしてペロニスタへの弾圧がこう描かれるとは・・・。自己憐憫に浸り過ぎて手負の獣同然のガスパルを見離さずに根気よく、付き添ったルイス。唯一の善人である彼の最期が余りにも惨すぎる。最終章の「空で咲く黒い花」の題の意味が「政権が見せしめにヘリコプターから落とした人々の姿」と重なった時はゾッとした。2026/05/15
よーよー
43
下巻に入り、上巻の物語が不意に絡み合ってくる展開が見事で、全体の構成に素晴らしいメリハリを生み出している。 作中には終始、陰鬱な空気が漂っているが、当時のカルチャーがリアルに取り入れられていて非常に興味深い。日常の中にふと現れる異変や怪異の描写が秀逸で、ダークで神秘的な世界観に引き込まれた。個人的には、もう少し派手な緊迫感やあちら側の世界との交流も見てみたかったが、この静かでじわじわくる怖さこそが、ホラーとして絶妙なバランスなのだと再認識させられる一冊だった。2026/06/27
あたびー
43
読むのが辛かった。読みづらいとかつまらないとかいうのではなく、物語があまりにも辛かったのです。自らの欲求の為には自分の娘をも犠牲にして構わないという輩が、娘婿や孫を利用することに何のためらいがありましょうか。父フアンは何とかして息子ガスパルを教団から守ろうと印をつけましたが、息子は友人と共に向こう側に触れた体験から心を病み苦しみます。そして根源を探るため祖父母に会おうとした矢先、教団はガスパルの愛する者たちに魔の手を伸ばしてきます。もちろん今年最高のホラーですが、それ以上に辛い物語でした。2025/12/17
-
- 電子書籍
- ヒトグイ 26話
-
- 電子書籍
- 魔剣技師バッカス~神剣を目指す転生者は…
-
- 電子書籍
- Sランクパーティーを無能だと追放された…
-
- 電子書籍
- ダッシュエックス文庫DIGITAL 2…
-
- 電子書籍
- 甘え・病い・信仰(長崎純心レクチャーズ…




