内容説明
300もの被爆資料を収めたモノクロプリントが物語る、核戦争の惨状と平和への願い。
原爆被害の苛烈さ(熔解したビンや焼け落ちた仏頭など)や暴力的に遮断された日常の断片を伝える(中身が焼け焦げた弁当箱や破損した学生服など)被爆資料写真と、文字で記録された被爆直後の過酷な状況や遺された家族の悲しみを、見開きに配置した写真集。核兵器の脅威が迫りつつあるいま、原爆がもたらす「リアル」を伝え、世界の在り方を問い直す1冊。大半の所蔵資料が被爆関係者の寄贈からなる広島平和記念資料館の図録的な意味合いも持つ。
原爆投下後80年が経過するなか、当時の被爆物や被爆者の遺品を広島平和記念資料館へ寄贈する人が後を絶たない。写真家・土田ヒロミは、戦後寄贈され続けている被爆資料を1980年代から撮影してきた。本書を「私たち人類にとっての『形見』の記録」だという土田は、平穏な日常を突然奪い去った原爆の非人間性を静謐なモノクロ写真で表現。それは、見る者の想像力を喚起し、核兵器の恐ろしさを「他者の痛み」に留まらせないための手法であり、被爆資料の声なき声を聴き取り伝えようとする写真家の思いでもある。
土田ヒロミにとって「ヒロシマ」はライフワークであり、本書はその集大成のひとつとなる。資料館を訪れる外国人観光客にも、そのメッセージが届くよう、また世界中の人びとにヒロシマの惨劇を伝えるべく、和英文併記としている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いちろく
20
被爆80周年に向けた事業提案から端を発する、広島平和記念資料館蔵の被爆資料の写真集。300種近くのモノクロプリントなのであるが、当時の状況の酷さが否応なしに伝わってくる。80年が経過しても色褪せることはなく、未来へ残していかなければならない記録。近年、国内は元より広島県内でも核武装を唱える一部の層の支持が増えて来ている今だからこそ、改めて反核兵器の大切さも意識していきたい。2025/08/17
Aby
4
広島平和記念資料館の収蔵品の白黒写真.それぞれに持ち主がいて,命が失われた物語がある.2026/02/16
takao
0
ふむ2025/08/16
-
- 和書
- げんこつやまのたぬきさん




