内容説明
本作は、私・三浦晴海が、急死した大叔父の日記に記された奇妙な単語を調べた際に、実体験したことをまとめた記録です。
作中の資料もすべて、現地に足を運び、時には人の力を借りながら集めました。
しかし残念ながら共に調べてくれた、
大学時代の友人も、快活な大叔父の同級生も、高名な学者の先生も、
全員もうこの世にはいません。
それでも、皆様にはぜひ知ってほしいのです。
私がたどり着いた真相を。「あしか汁」とは何なのかを。
そしてなぜ、こうして「あしか汁」の正体を語ろうと思ったのかを。
私の一生が台無しになった理由を、
どうか無関係と思いながら楽しんでお読みいただければ幸いです。
巻末には、「あしか汁」を調べた元編集者が遺した
最期の日記を掲載しています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
72
『なぜあしか汁のことを話してはいけないのか』タイトルはもう間違いなくこれ一択。読了後にこの意味がわかった時の衝撃が半端ない、ミステリ要素も楽しめるモキュメンタリーホラー。大叔父の遺した日記に書かれた謎の言葉「あしか汁」が気になり調べ始める姪の晴海。しかし調査を手伝ってくれた友人や叔父の同級生、大学の先生も皆この世を去ってしまう。一体何が起こっているのか?そして彼女はとうとう自力で「あしか汁」の正体にたどり着いてしまうのだが…。真相のその先にある真実が意味するもの。自分も呪いに呑み込まれそうな戦慄の1冊。2025/09/12
さっちゃん
49
事故で急死した大叔父の日記に記された「あしか汁」などのいくつかの奇妙な単語。それらの言葉を調べた際に実体験したことをまとめたモキュメンタリー・ホラー。/「あしか汁」は薄々予想できたけれど、他の言葉は全く予想できないまま調査の過程を読み進める。関係者に話を聞き、やがて戦時中まで遡ると点と点が一気に繋がる。現代の感覚では荒唐無稽だけど、当時ならこんなこともあるのではと思わされる。一体どこまで連鎖していくのか。調査の記録なので終始抑えたトーンながらひたひたと迫る恐怖があった。「好奇心は猫を殺す」な一冊。2025/08/19
ゆのん
40
事故で急死した大叔父の遺品整理で見つけた一冊のノート。そこに書かれた謎の3つの言葉。もう、これだけで絶対面白いと確信する。そして、調べ始める主人公の周囲で様々な事が起きる訳だが…。ホラー映画好きでホラー慣れしてしまっている私だが、これは本当に怖い。何がそんなに怖いのかはネタバレになるので言えないが、とにかく怖い。『えつ?全部読んで知っちゃったよ…』と思わず呟いてしまう。怖くて外に出られなくなりそうな程怖い。読了後も恐怖心が持続していて、これほどの恐怖は小野不由美さんの『残穢』以来だ。2025/04/19
佐倉
24
亡くなった大叔父のノートに書かれていた謎の言葉…『十三本数』『あしか汁』『アカマシ マカマシ アトナシ』。その謎を追う中で三浦先生の元に怪文書が送られてきたり、相談した相手が事故や殺人で亡くなり始め……新聞や雑誌、ニュースサイトのテキスト形式を用いたモキュメンタリー要素のある小説。小説が主でテキストは物語の中の従という塩梅。考察要素などは少なく読者がたどり着く先は一緒、しかしその結果はこの世界に既に溢れており読者によっては自分とは違う読書体験をした人がいるかも知れない…と想像させる不気味さがあった。2025/08/25
緋莢
11
<あしか汁 十三本数 アカマシ マカマシ アトナシ>信号無視した車に轢かれた大叔父の遺品を整理していた際に見つけたノートに書かれた謎めいた言葉。その意味を調べるうちに 私・三浦晴海の周囲で不可解な出来事が起きて…タイトルに惹かれて、手に取りました。〝あしか汁”、アシリパさんが棒で容赦なくアザラシをブッ叩いて作った料理…というようなものではありません(当たり前)。 オカルトや超常現象好きの大学時代の友人に聞いてみるも、その友人が不審な死を遂げ(続く2025/09/14
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