河出新書<br> 謎解き『八犬伝』

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河出新書
謎解き『八犬伝』

  • 著者名:小谷野敦【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 河出書房新社(2025/06発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309631882

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内容説明

日本を代表する文学者にしてエンタテインメント小説の始祖・滝沢馬琴が遺した『南総里見八犬伝』には、百年後の読者へのメッセージが秘められていた。物語を詳細に解きながらその謎に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

129
八犬伝は三国志に想を得た伝奇小説とされてきたが、作中の里見家が当時の徳川家に仮託していると主張する。渡辺崋山や蒲生君平と交流のあった馬琴は英国やロシアの進出を認識しており、作中で描かれる対管領戦は将来起こり得る日本と諸外国の戦争を想定していたとみる。つまり八犬伝は歴史エンタメを装ったメタファーとしての政治小説プラス未来戦記小説であり、馬琴は勧善懲悪や政道批判禁止など公儀の方針に従順だと装って、実際は体制への不満や意見を作中に忍ばせていたと考える。検閲が厳しい国でよくある手法であり、事実かもと思えてしまう。2025/09/14

kokada_jnet

64
面白くまた勉強になる。全8章で「物語の発端」「青年の苦悩」「馬琴の女性崇拝と女性嫌悪」「里見家は徳川家である」「日本の将来への予見」「その他の馬琴作品」「『新八犬伝』の世界」「馬琴の生涯」の章立て。一般読者向けの「八犬伝」研究では決定版と言えるのでは。P.184でSFについて言及している箇所で、「広瀬正や筒井康隆はまだ読めるのだが、ニューウエーブ以降のSF、特にJ・G・バラード」などは、何がいいんだかわからなかった」「『星を継ぐもの』『三体』は面白い』「『三体』はあらゆる二十世紀小説より面白い」と。 2025/08/24

hasegawa noboru

20
あの長大な伝奇小説を一冊のコンパクトな新書本にまとめて説く才能は大変なもの。安房の国は日本の、里見家は徳川家の、金碗家は皇室のメタファーであると解かれても、ハアそんなものかと思うばかりで何とも言う資格はない。岩波文庫本5巻目まで数年かけて読んだ覚えはあるが、そこで挫折した。以下5冊あったと思うが本そのものが行方不明。漢字のルビの降り方が面白いと思ったぐらいの記憶しかない。登場人物が多すぎて、妖怪妖術の類に手に汗握るとまではとても行かない、年も年。さてこの人の叙述は脇道に逸れていって好き嫌いを語る雑談風箇所2025/09/23

やいゆえよ

3
玉梓の怨霊は文字通り「里」見家を「けもの」に堕とすために「狸」となり、「伏」姫は「人」と「犬」の字そのものだし、日本人は昔から言葉遊びが好きなのね。神余(ジンヨ)は「かみのあまり」で縮めて「金碗」だとか全然気づかなかった。/おもしろく読んだが、それはちょっとどうか知らんと思う部分もある。2025/08/04

Yappy!

2
小説家で文学者の作者が、馬琴愛を炸裂させ研究の全てをコンパクトに書き綴ったもの。南総里見八犬伝にまつわる様々な言説の(好き嫌いはあるにしろ)レビューもしている。八犬伝のあらすじは紹介してくれているとはいえ、予備知識ないと途中から何のことやらとなりそうで。馬琴が八犬伝を記述した時代背景も、南総里見八犬伝の舞台となる時代背景も両方とも説明してくれているのですが、これも大河ドラマくらいしか知らない人にはゼロからの話になるので。 馬琴の周辺も含めて年代と一緒に見ると思ったより時代が近い。勉強にはなった。2025/11/29

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