内容説明
『クラスメイトの女子、全員好きでした』
『死にたい夜にかぎって』の著者、初の小説。
僕が住む町の外れに、変わり者の太ったおじさんが住んでいる。
学校では不審者扱いされていて、
僕もふざけて「ゴブリン」なんてあだ名をつけてしまった。
悪いことをしたと思ってる。
だってゴブリンだけなんだ。僕の頭を撫でてくれるのは。
お母さんは家を出て行っちゃったし、
お父さんは毎日僕を殴るから――。
少年と中年のくだらない日常が、心の傷の在処を教えてくれる。
自らの過去を投影して描いた、悲しくも笑顔になれる、
自分だけの愛を探す物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クラムボン
24
なんだか懐かしい時代を思い起こす。 それもそのはず、作者が同世代。 主人公も自分の小学生と重なる。 多分、1990くらいかな。 内容は決して穏やかでない。 でも生きていこうと思える。 読みごたえあり。2025/06/28
アリスとアニー
7
爪切男さんのエッセイは読んだことがあるのですが、小説は今回が初めてです。登場人物のキャラがなかなかに濃くて、まるでどこかのギャグマンガの小説版を読んでいるかのようでしたが、物語終盤の主人公の父親英二とゴブリンとの格闘技の試合はついつい結末が気になってページを捲る手が止まりませんでした。気軽に読める一冊です。2025/07/03
ジジ
5
時代は平成。舞台は香川県。 毎日父親に殴られる生活をしている小学6年生の千川広海。 独特の感性と感情の振れ幅が広い少年で特技はあだ名をつけること。 そんな少年がある日、友達と町で1番汚い家に住んでいる不審者扱いされているおじさん退治を敢行する。 おじさん退治は失敗に終わるが、退治を敢行した翌日におじさんをなんと呼ぶか子供達の間で話し合いになり、広海が名付けた「ゴブリン」が採用される そんなゴブリンのおじさんと広海の出会いが化学反応し、笑いあり、ちょっぴり感動するそんな日常を描いた作品2025/07/17
zen-dai
3
これは間違いなくいろんな人に読んでもらいたい一冊ですね!!爪切男さん初めて読んだんですけどめちゃくちゃ読みやすい。そして『愛がぼろぼろ』は、きっと読書をあんまりしない人でも読みやすいはず!!父親から暴力を振るわれている広海…そんな中出会ったのが町の嫌われ者ゴブリン…ゴブリンとの出会いを通じてさまざまな人と交流する中で広海の心境にも変化が起こる。人間って誰かがいるから嫌な想いも辛い想いもするけど、誰かがいるから救われるし楽しいと思える。2025/08/14
mittsuuun
2
辛い時、嬉しい時の気持ちの描写の一つ一つがいい。めちゃくちゃ胸が苦しくなるし、熱くなる。そこがとても印象的。自分の過去の嬉しい気持ちが思い出されて泣けた。2025/07/27
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