角川文庫<br> 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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角川文庫
青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

  • 著者名:宮部みゆき【著者】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • KADOKAWA(2025/06発売)
  • 立春までもう少し!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~2/1)
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  • ISBN:9784041161234

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内容説明

洒落た一品をそろえる袋物屋〈三島屋〉の次男坊・富次郎は、いっぷう変わった百物語の聞き手を務めている。「黒白の間」で語られた怪談は、決して外には漏らされない――。初代聞き手のおちかのお産が迫り、てんやわんやの三島屋を、土の匂いをまとった女が訪れた。「うりんぼ様」と呼ばれる不動明王像を連れ込んで語られたのは、行くあてのない女たちの話だった。短編「面影鬼」を特別収録した、宮部みゆき流の人情怪談!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ふう

82
おちかに無事かわいい女の子が生まれました。その影で、三島屋の小旦那富次郎は、子どもを産めなかった女性や子どもを幸せにできなかった女性たちの話を聞き、夢にうなされて出産さながらの苦しみに悶えていました。二話の「だんだん人形」は身分制度の残酷さ、支配するものとされる者の理不尽な力関係に、「こんなことが実際にあった、今も地球上のどこかである」と悲しくなりました。富次郎、聞き手としてあれこれ悩みながら、人としてもだんだん成長していますね。お勝の物語にもありましたが、何より尊いのも怖いのも人だといつも思わされます2025/08/31

眠る山猫屋

58
三島屋の変わり百物語を引き継いだ富次郎。ちょっと甘ちゃんだが、心根は親切で粋で、臆病だが弱者を見捨てない強さを持つ。冒頭の『青瓜不動』での必死な活躍がまさにそれ。巨大な百足婆から子供たちを守るために身を晒す姿は、滑稽ながら感動的ですらある。そんな迷いながら立ち向かう富次郎を惑わす『自在の筆』が本巻では一番恐ろしかったかな。おちかに娘が生まれ、叔父になった彼の心根が強くありますように。本当に宮部みゆきさんの描く人間のリアルは手加減がないのだから。2025/07/16

NAO

57
先の聞き手おちかの出産に絡んだ「青瓜不動」。「だんだん人形」に描かれいるのは役人の私利私欲によって起こった村が悲劇だが、怨みが生き残ったものを助ける力に変化している。「自在の筆」は、なんともおぞましい話。「猿の手」に似ているかもしれない。「針雨の里」は、「だんだん人形」と同じく、よくないものをよいものへと転化させた話。今回は、すさまじいまでにどろどろした話だけでなく、怖いけれど心が優しくなる話もあり、ちょっと趣向の変わった巻だった。2025/07/11

yamatoshiuruhashi

52
三島屋変調百物語第九巻。やっと文庫本になって手にできた。最初を文庫本で読み始めたので本棚の都合上、単行本は困るのだがなかなか文庫化してくれない。第九巻までも進むと以前のお話も忘れているところがある。行然坊の登場は懐かしくもあるが、はて、彼のお話の本題は何だったっけ、となってしまい困惑。宮部さん、もっと早いペースで描いてもらえないかな。本巻で第41話まで。百話に達するまで生きていられるのかな。土地の金気を抜くために植えられる青瓜。その話から富次郎がおちかの初産を助けることに。思いやる気持ちがいいね。2025/07/21

saga

49
カバー画は先の聞き手・おちかの赤ちゃんだろう。おくるみに包まれ健やかな笑顔の裏で、百物語が引き寄せる禍々しい何者かから「青瓜不動」が守ってくれたのだろう。「だんだん人形」は、悪代官に虐げられた民の残心が生んだ土人形の物語。白眉は「針雨の里」だと思う。江戸時代には口減らしのための子殺し、子捨てがあったと『本当はブラックな江戸時代』で読んだ記憶が甦る。捨て子・迷子を引き取って、立派に成長させ、持参金付きで送り出す里の人々が実は……。火山の噴火で消失するまでの里の暮らしが目に浮かぶような筆致を堪能できた。2026/01/13

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