角川文庫<br> 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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角川文庫
青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

  • 著者名:宮部みゆき【著者】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • KADOKAWA(2025/06発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041161234

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内容説明

洒落た一品をそろえる袋物屋〈三島屋〉の次男坊・富次郎は、いっぷう変わった百物語の聞き手を務めている。「黒白の間」で語られた怪談は、決して外には漏らされない――。初代聞き手のおちかのお産が迫り、てんやわんやの三島屋を、土の匂いをまとった女が訪れた。「うりんぼ様」と呼ばれる不動明王像を連れ込んで語られたのは、行くあてのない女たちの話だった。短編「面影鬼」を特別収録した、宮部みゆき流の人情怪談!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

57
先の聞き手おちかの出産に絡んだ「青瓜不動」。「だんだん人形」に描かれいるのは役人の私利私欲によって起こった村が悲劇だが、怨みが生き残ったものを助ける力に変化している。「自在の筆」は、なんともおぞましい話。「猿の手」に似ているかもしれない。「針雨の里」は、「だんだん人形」と同じく、よくないものをよいものへと転化させた話。今回は、すさまじいまでにどろどろした話だけでなく、怖いけれど心が優しくなる話もあり、ちょっと趣向の変わった巻だった。2025/07/11

yamatoshiuruhashi

52
三島屋変調百物語第九巻。やっと文庫本になって手にできた。最初を文庫本で読み始めたので本棚の都合上、単行本は困るのだがなかなか文庫化してくれない。第九巻までも進むと以前のお話も忘れているところがある。行然坊の登場は懐かしくもあるが、はて、彼のお話の本題は何だったっけ、となってしまい困惑。宮部さん、もっと早いペースで描いてもらえないかな。本巻で第41話まで。百話に達するまで生きていられるのかな。土地の金気を抜くために植えられる青瓜。その話から富次郎がおちかの初産を助けることに。思いやる気持ちがいいね。2025/07/21

leelee

31
みんなが待ちに待ったおちかの出産、聞き手を引き継いだ富次郎が全力でサポート。「小梅ちゃん」なんて愛らしい名前だこと…おちか、おめでとう! 富次郎の葛藤に、描くことを続けてほしいと思える回でした。お勝のエピソードもあり、やっぱり読み応えのある文庫本は楽しい!!2025/08/12

ゴルフ72

28
宮部作品を久しぶりに読む。このシリーズは9作目らしいがおちかさんが嫁ぎ、赤ん坊をさぶかり出産と時間の経過がある中、富次郎さんが聞き役となり物語が動く。うりんぼは可愛いです。2025/08/17

イシカミハサミ

22
聞き手を富次郎にバトンタッチしてから いちばん楽しく読めた巻。 おちかはいよいよ出産のとき。 富次郎もがんばる。 だんだん人形のお話では、 支配する側の論理が見たかった。 ただ殺したのではなんの見返りも見込めなくなる。 戦国時代でも日本では庶民がそれほど殺戮の対象に なってはいないわけで、 ただ無意味に力の支配をしてきました、では物語が成立しない。 異例の短さの「自在の筆」のエピソードで ようやく聞き手が富次郎になったことの 読みどころが生まれた気がする。 お勝の過去に思いを馳せて、涙。2025/07/27

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