粒と棘

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粒と棘

  • 著者名:新野剛志【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 東京創元社(2025/07発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488029319

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内容説明

ある男は、上海から空輸されたダイヤモンドの行方をめぐって追手から逃げる――飛行士として空を駆けた日々に思いを馳せながら。ある少年は、みずからと似た境遇の浮浪児を集めて地方の農家に身売りする――それが彼らにとっての幸福に違いないと信じながら。ある女は、紙芝居の出版社で働く傍ら許婚とともに義兄の帰りを待ち続ける――父のいなくなったこの国で自由とは何か悩みながら。一九四五年、第二次世界大戦の終結とともに被占領国となった日本の状況は一変した。あらゆるものを失い、時に犯罪に手を染めてもなお、生きるために人々はもがく。惨めにも、時に気高く。占領と復興の十年を駆け抜けた名もなき人々の生を描破する珠玉の六編。/【目次】幽霊とダイヤモンド/少年の街/手紙/軍人の娘/幸運な男/何度でも

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

28
終戦直後の混乱の時代、上野駅地下を住処に生息する孤児たちを中心に、隠匿財産をめぐる右翼やヤクザの争い、そこにからむGHQの策動等を描く連作短編6題。読みどころは逞しく生き残ろうとする孤児たちの生き様。初っ端の「幽霊とダイヤモンド」がやや読み辛くて、ストーリーにドライブ感がかからなかったことが惜しい。2025/09/11

rosetta

26
★★★✮☆戦後を生き延びる子どもたちを描いた短編集。最初はそれぞれ独立した話だと思われたが、次第にキャラがリンクしてくる。2025/11/04

だるま

15
第二次世界大戦で敗戦国となった日本。多くの犠牲者を出し、生き残った者も何もかもを失い、貧困と混迷の中で必死に生きようとする。時に犯罪に手を染めたとしても・・・。戦後の十年を駆け抜けた人々を描いた六話の短編集。一応ミステリのジャンルに入っているみたいだが、感じとしてはピカレスクロマンで、暗く重い作品ばかりだったがとても面白かった。本当に終戦直後はこうだったのだろうなあと思わせる上野界隈のリアルな描写が秀逸。浮浪児、売春婦、三国人など、雑多な連中の生き様と死に様が胸に迫る。これ、何らかの賞を取ると思う。傑作。2025/08/25

harumi

11
終戦直後の混乱した時代が舞台の短編集。それぞれの登場人物が少しずつ繋がっていて面白かったです。戦災で親を失った孤児たちやGHQ、A級戦犯などの言葉が出てくる、私には想像のしようもない世界。本当にこんなことが行われていたのかと思いながら読み進めました。特に最後の話は容易に実在の人物が浮かんでくるので興味深く読めました。2025/12/11

そうたそ

8
★★☆☆☆ 戦後の東京に生きる名も無き人々を描いた六篇の短編集。これまでの著者の作品とはまた異なる作風で新鮮。戦後の東京の退廃的な感じ、そしてそこに生きる人たちの生命の光が巧みに描きこまれていたように思うが、個人的にはあまり好みとは言えず。2025/10/30

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