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内容説明
■他の動物とは違う“ヒトの本性”がわかる! ヒトは美しくもあり、また残酷な生き物だ。赤子のときは利他的な行動を取るのに、なぜ大人になるにつれて利己的になってしまうのか。「人の能力を決めるのは遺伝か環境か」という論争はなぜ不毛なのか。チンパンジーにヒトのような言語能力はあるのか。魚にも自意識はあるのか――。遺伝子、言語、自意識という3つの謎を進化生物学の知見から読み解き、“人間の正体”に迫る。 ■本書の要点 ●ドーキンスの『利己的な遺伝子』は誤解されている ●チンパンジーは言語の意味を理解できない ●魚にも自意識がある!? ●ヒトは本来、他者に優しい生き物 ●潔癖、肥満、運動不足という「現代病」 ■目次 ●第1章:生き物の世界 ●第2章:ヒトに固有の特徴は何か ●第3章:「遺伝か環境か」論争の不毛 ●第4章:ヒトは本来「利他的」なのになぜ争うのか ●第5章:「現代病」に陥る人類 ●第6章:ヒトを育てる、人を育てる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ta_chanko
24
人間の本性・本質は何か。進化理論・文化人類学・歴史など幅広い見地からその本質を探る。現代人の生活は、産業革命後のたかだか直近200年の間に定着したもの。ホモ=サピエンス20万年の歴史や、人類700万年の歴史から見れば、ほんの一瞬のこと。長い間、狩猟採集生活をおくってきた歴史から考えれば、農耕・牧畜はもちろん、産業社会・情報社会にも人類の身体や脳は適応できているとは言えない。運動不足・肥満・対人関係ストレスなどがその現れ。文明社会に暮らす現代人は、はたして狩猟採集民よりも優れていると言えるのか?2025/09/26
Yuma Usui
20
人間とは何者かを考えるための材料を与えてくれる一冊。進化理論を土台に人間の心の働きを解説し、利己的な遺伝子との関連も想起させる内容。私たちはホモ・サピエンスとして一万年以上生きてきたが、その大半は現代とは大きく異なる環境だった。本書は、そうした環境に適応する過程で形成された心のメカニズムをもとに、なぜ私たちが特定の感情や衝動を抱くのかを読み解いていく。生活環境が激変した現代では、かつては適応的だった反応が過剰に表れる場面も少なくない。進化的背景を知ることで自分や他者の感情を一歩引いて捉えられると感じた。2026/02/27
ねこまんま LEVEL2
18
ここ100年で人類の進化のスピードが格段にアップしたというか進化しすぎたのか、比例して格差も開いてよくわからなくなった。もうどうしようもない。とりあえず学ぶ気持ちは捨てないでいたい。2025/11/27
ossan12345
18
東京大学・進化生物学者の先生の著作。学術界が培ってきた知見を幅広く、総覧的に紹介するスタイルで、自分には多少、話題展開が多く読みづらい面もあったが、「人間はそうなりやすい」という点がたくさん提供され、それなりに面白く読めた。一方、このような誠実な知識の積み上げと、人文社会学の世界、あるいは現実の政治・行政との間には、深く大きな懸隔があるのだろうとも推測できる。2025/08/20
くくの
16
タイトルに惹かれて読了。難しい。進化生物学の立場からヒトを説くのだが、難しい。どこが美しく残酷なのかも分からない。情報過多や飽食の現代が人の本性に合わないというのが残酷ということなのだろうか?美しいというのは、ヒトだけが複雑な言語を持ち、心を表現する進化を遂げたということなのか?遺伝が環境かという問題も、種としてより良く変わっていくというよりも、個人的な事情で変わっていくという感じ。難しかったけど、一つでも学べたことがあったので、これはこれで良かった。2026/01/27




