徳間文庫<br> 孤鷹の天 下〈新装版〉

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徳間文庫
孤鷹の天 下〈新装版〉

  • 著者名:澤田瞳子【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 徳間書店(2025/06発売)
  • 夏至&父の日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~6/21)
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  • ISBN:9784198950279

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内容説明

国を憂い、理想に殉じた若者たちの眩しくも激しい生きざま。
直木賞作家・澤田瞳子のデビュー作にて中山義秀文学賞受賞作、
奈良青春大河ロマン完結篇。


古代史ものの復興の切っ掛けを作ったのは、間違いなく本書『孤鷹の天』である。
――文芸評論家・末國善己氏(解説より)



仏教推進派の阿倍上皇派と儒教推進派の大炊帝派の対立は激化し、
ついに恵美押勝こと藤原仲麻呂が挙兵するも敗北。
斐麻呂が慕う桑原雄依は、仏教派に寝返った高丘比良麻呂暗殺を企てるが失敗し斬刑となる。
大学寮は閉寮となり斐麻呂は出奔。奴から紀朝臣姓を賜り良戸となった赤土との距離は離れていく。
弓の名手である佐伯上信は、義に殉じた無二の親友・雄依の志を胸に、
淡路へ流された大炊帝を奉じ戦いに臨む。
大学寮の学生たちの生命を賭した「義」はどこへ向かうのか。


【主な登場人物】
高向斐麻呂(たかむくのいまろ)
藤原北家・藤原清河家に仕える少年。清河の娘・広子のために十四歳で大学寮に入る
藤原広子(ふじわらのひろこ)
遣唐使として唐に渡った藤原清河の一人娘。気が強く、自分の思いを貫く少女
赤土(あかつち)
紀寺の奴婢(奴隷)。自らを良戸(良民)と公言し直訴、後に紀朝臣益麻呂の名を賜る
佐伯上信(さえきのうわしな)
大学寮の学生。左馬寮の飼丁の息子。勉学より弓術に心が傾く
桑原雄依(くわはらのおより)
上信の親友。日向国出身。任官試験を受けずに大学寮に入り直した好学の徒
恵美押勝(えみのおしかつ)
清河の従兄。宮廷の権勢を掌握する実力者。学問奨励に力を尽くす。阿倍上皇と対立
阿倍上皇(あべじょうこう)
当代一の崇仏者として知られ、弓削道鏡を寵愛。儒教を重んじる押勝と次第に敵対する

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

えにくす

80
下巻は大炊帝による、淡路島の反乱がクライマックスだ。負けると分かっていながらも義の為に戦う、上信たちの悲壮な覚悟に胸を打たれる。激烈な戦いの結果全滅した味方の悲惨な状況に、目を覆いたくなる。先の帝がこんな最期を遂げるなんて、あまりにも虚しい。そして捕らえられて裁きの場に引きずら出された、斐麻呂たちの運命や如何に!阿部上皇と押勝の男女の不仲からこれほどの大戦になるとは、戦死した人たちが気の毒。広子、磯部王、山部王たちの活躍が嬉しい。ラストの赤土の行方には、救われたわ。歴史ロマン好きな方にはお勧めの一冊だ。2025/07/24

まる

3
デビュー作でこれほどの力作を出せる著者に敬意を表する。今迄混乱していた恵美押勝と阿部上皇、道鏡、大炊王の関係が理解できた。儒教と仏教、新興宗教に近かった佛教が日本に定着する過程でこれ程歴史的な出来事に繋がっていたのは通り一遍の授業や教科書では理解不能。上巻でのひたむきさを下巻迄保ち続けた斐麻呂、広子が眩しく思えるラストだった。初心は完結出来なかった斐麻呂の思いはいつか赤土からもたらされるのではないかという希望が嬉しい。知識と心理の掘り下げも素晴らしく感動した。他の著書も是非読みたいと感じさせる作品。2025/10/26

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