内容説明
21世紀の歌舞伎町、その勢力図は激変している。台湾、福建、朝鮮族ら海外マフィアの大量流入。日本のヤクザの対立抗争。犯罪は凶暴化・国際化し、市民を巻き込む事件が増えている。44人の焼死者を出した歌舞伎町ビル火災の裏側、300円の手数料で10万円を中国に送れる地下銀行の実態、中国残留孤児への対応不足が生んだ犯罪者集団、中国人のドラッグ揺頭(ヤオトウ)、酒田短大事件の深刻さ……地を這う取材でアンダーグラウンドの現状を明らかにした傑作ルポ!
目次
ケツ持ちは「怒羅権」
大偉と呼ばれる男
ボッタクリ被害者にならないために
変貌する闇社会の勢力図
シジミを採るヤクザたち
密航の仕組み
日本ヤクザ対香港14K
エステで聞いた射殺事件の謎
歌舞伎町ビル火災の「ある真相」
地下銀行の実態
揺頭に熱狂する中国人ホステスたち
風林会館
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
27
元は週刊アサヒ芸能で連載されていた記事が元ネタ。「週刊アサヒ芸能」はヤクザ、スキャンダル、エロネタの週刊誌で実録モノが多いなー。この本の著者の方ですが、えらく裏社会に通じていて、とても知り合いさんも多いみたいです。この顔の広さで新宿歌舞伎町の治安のためにも協力お願いしまーす。2014/10/28
陽
16
中国、朝鮮マフィアを深く知ることができた。しかし、中国人って、怖い。犯罪を知られてしまった人は殺す以外の選択肢はないようだ。ただ、この本は10年以上前に出版されたものだから、中国経済も急激に発展したから、変わったと思う。20年前、仕事で福建省の若者を10人雇ったことがある、仕事に支障があるので、中国語禁止にした。お昼休み、休憩室は人気がなく物音ひとつしないが、中国人10人がじっとしていた。必死に生きていると、日本人との違いを感じた。2017/04/06
たみ
11
前巻[マフィアの棲む街]から約10年後の再取材。前はホロリとくるエピソードもあったけど、今回はひたすらシビア、読むのに体力を使った。懐深く食い込んでの取材があって初めてできる本なのでしょうが、著者さんの身が心配になってくる。2014/12/23
がくちゃびん
6
新宿歌舞伎町を中心としたヤクザや中国人犯罪者の実態を追ったルポ。北朝鮮が国家ぐるみで麻薬精製をしてることはなんとなく聞いたことがあるが、こうして実態を詳らかに語られると薄ら寒いものを感じてしまう。ただ残念なのは本書の発行が2006年のため、情報が古いこと。本書の続編が出てないかと探したが、出版されてないらしい。残念。2016/10/26
こうきち
1
いやぁ。犯罪本は疲れるなぁ。職場が新宿だったので、この辺を普通にウロウロしてました。恐ろしいわ。2016/05/29