DOJIN選書<br> ジュラシック水族館へようこそ: 日本の化石からわかる海の古代生物 (DOJIN選書100)

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DOJIN選書
ジュラシック水族館へようこそ: 日本の化石からわかる海の古代生物 (DOJIN選書100)

  • 著者名:中島保寿【著】
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 化学同人(2025/05発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784759821772

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内容説明

日本産の化石からつくる古代生物水族館
唯一無二の紙上水族館で、心躍る体験をお楽しみあれ


もしも「古代生物水族館」をつくるとしたら……
それも日本近海に生息した水生生物の水族館を.
そんな妄想のような水族館の紙上建設が、いよいよ現実味を帯びてきている。
この水族館を構成すると目される、日本各地の絶滅した水生生物にまつわる研究の紹介をとおして、
発掘調査を始めるまでの手続き、化石発掘の手法、クリーニングから復元、論文発表まで、
知られざるエピソードともに、古生物学研究の醍醐味を大いに語る。
「古代生物水族館」完成に向けた研究は、まだまだ続く。

■化石から広がる世界と、科学研究の醍醐味を一度に味わえる、とびきりの科学読み物。
■巻頭カラー口絵では、日本の化石産地で発見される古生物をヒントに、過去の生物群集を再現。
 太古の日本の海にはどんな生物が生息していたのだろうか?
 水中の生物進化の歴史をたどる「古生物年表」も見ながら、想像力を膨らませよう。

●目次
[カラー口絵]古代日本の海を覗いてみよう/古生物年表
第1章 化石からどうやって「古代生物水族館」を構築するか
第2章 私の古生物学事始め
 一 古生物学へのいざない
 二 はじめての化石
 三 アマチュア化石収集家との遭遇
第3章 いざ、発掘へ
 一 研究室配属
 二 はじめての単独調査
 三 白亜紀の海の生物たち
 四 ボーンベッドとの出会い
 五 化石の掘り方
 六 翼竜と首長竜の化石に出会う
 七 自分の力で掘る
 八 ボーンベッドの謎に挑む
第4章 魚竜を釣る
 一 歌津魚竜
 二 魚竜産地の意外な現状
 三 北上の化石の歴史
 四 魚竜館
 五 トライアシック・コースト
 六 化石のクリーニング
 七 化石からわかること、わからないこと
 八 古生物に関する論争
第5章 魚竜のおとしもの
 一 礫か? 歯か?
 二 コプロライト
 三 日本最古の「うんこ」はタイムカプセル
第6章 思わぬ発見の数々
 一 魚竜よりも古い骨
 二 無人島へ
 三 爬虫類ではない?
 四 ドイツとのつながり
 五 壁
 六 私には、古生物学者には、なにができるか
第7章 水生動物としての恐竜
 一 恐竜は水中でも進化した!
 二 魚食恐竜スピノサウルス
 三 スピノサウルスの真の姿
 四 スピノサウルス類のいた時代の日本
 五 海と陸とが交わるところ
第8章 化石発掘の心得
 一 化石掘りを始めるには
 二 化石発掘の注意点
 三 事前の準備
 四 化石発掘のコツ
第9章 古生物学者をめざす人のために
 一 古生物学を勉強するにはどうしたらよいか?
 二 古生物学者になるには
 三 大学からの古生物学
 四 研究ってなんだろう?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

147
恐竜、特に魚竜を専門にして研究を続けている中島保寿さん。骨や歯しか出てこない。情報は時間とともに失われていく。色彩、音、動き、何も残っていない。古生代、何億年も昔に一瞬でも行くことができたなら、生物が巨大化し、多様化した世界を知ることができるのに。私たちが想像できているのはほんの一部にすぎない。古生物の研究は、現代で古生物を飼育する「ジュラシック水族館」を建設するような作業だと著者はいう。表紙のように、水槽越しに古代に思いを馳せる未来はあるのだろうか。自然科学分野の普及をするDOJIN選書から出版される。2025/05/04

えつ

12
ジュラシック水族館、という言葉に惹かれた。古生物学研究について、知ることができたの嬉しい。水生生物について、なかなか知ることがなかったから、本当に良かった。とにもかくにも発掘したくなる。一応、県内だし、神流町にある恐竜センター行こうかな…ってちょっと思ってしまった。古代生物水族館、実現したら楽しいだろうな。絶対行きたいよ〜。2025/08/03

黒胡麻

3
魚竜などの日本産水生古生物をメインテーマに、古生物学者としての著者の半生と研究手法が語られる。著者と同じく生物好きの図鑑少年だった自分としては共感できる点が多く、最後まで諦めずに夢を叶えた著者が眩しかった。口絵の古生物水族館のイラストも良い。2025/07/07

siomin

1
勝手に,海の古生物を展示する水族館をつくる話なのかなと早合点してしまったが,読んでみたら著者の研究人生を追った一冊です。古生物を学んでみたい小中学生には参考になるかもしれません。とくに発掘のやり方や心構えを知るには面白いと思います。この分野はまだまだ研究途上で,一つの発見で大きな進歩を得ることもあり得ます。著者に続く人が現れるのか。2025/06/25

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