内容説明
「あなたの、そのままが、いいんです!」――向田邦子、渥美清、沢村貞子、永六輔、久米宏、飯沢匡、トモエ学園の小林校長、そして父……幼い頃から人生のさまざまな場面で、徹子さんが大切に受け取り、励まされてきた「二十四の名言」。そんなかけがえのない言葉たちで新たに半生を辿り直した待望の書下ろし長篇エッセイ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
bura
94
「直すんじゃ、ありませんよ。あなたの、そのままが、いいんです!」黒柳徹子が印象に残った言葉を書き出してあり、そのエピソードをまるで語っているように読ませるエッセイ。冒頭の言葉は飯沢匡がドラマのオーディション審査員をしていた時、彼女に語った言葉。そんな人生を大きく動かす小さなひと言がこの本には沢山載っている。永六輔、向田邦子、久米宏、沢村貞子等々、様々な人達の言葉や行動が彼女の人生を支えてきた。真っ直ぐな人には良き理解者が大勢集まるんだなぁ。ザ・ベストテンの裏話や向田邦子、渥美清との交流がとても心に染みた。2025/10/03
nonpono
80
本を読む時は気になった場所に、栞を挟む。さすが黒柳さん。語りかけるような文体で聞き入ってしまった。栞を挟む間もくれない贅沢な読書。主に夜に働いていたわたし。だから、起きたらワイドショーを見てね、「徹子の部屋」へ。最近は、藤井風の回の黒柳さんが、かわいかった。本書にも懐かしい人が出てくる。どのお話もすこぶる良いが、三島由紀夫が評価した森茉莉が読みたくなった。マリアカラスの舞台の映像も見たい。沢村貞子の献立の本も開いてみたい。やはり渥美清との話がいい。黒柳さんを軸にして、また広がる世界が壮大になっていくんだ。2025/10/09
チーママ
72
徹子さんが出会った人々の忘れられない言葉とそれに纏わるエピソードを集めたエッセイ本。「徹子の部屋」は今も続く長寿番組。そこで出会った人の数だけでも尋常ではない徹子さんに、幼い頃からの記憶を遡って心揺さぶる話をひとつなどと言おうものなら選ぶだけでも大変な作業に違いない。類い稀なる記憶力を持ち選択する苦労を厭わなかった徹子さんに感謝。最も印象的だったのは親友の向田邦子さんの話。「幸せと災いはかわりばんこに来るの」と教えてくれたが…。ザ・ベストテンの裏話もアラン・ドロンの話も面白かった。ああもっと知りたい。2025/10/31
明るい表通りで🎶
70
「お嬢さんは、いつも、元気でいてください」(俳優、渥美清)。テレビ放送がはじまったころからのつながりのある、兄さんこと、渥美清さん。この二人の関係は、恋人同士でもなく、まさに兄妹のよう。「お嬢さん、何か買ってあげるよ」との関係。渥美清の晩年、病が重くなり、笑うことすら出来なくなってからも、寅さんの撮影現場に訪れた黒柳徹子を笑顔で迎える。トットちゃんは、寅さんの病気のことを最後まで気がつかず、付き合いをかさねた。最後のトットちゃんちの留守番電話に語った言葉が、冒頭のもの。寅さんからの遺言だった。2025/08/10
明るい表通りで🎶
68
黒柳徹子をとりまく人たちの宝石💎のような言葉を集めたエッセイ集。「あの人たちの、こんな言葉」で振り返る自叙伝。トモエ学園小林校長、向田邦子、渥美清お兄ちゃん、沢村貞子、久米宏、アランドロン、永六輔、小林昭一、向田邦子などなど。読むと心があたたかくなる話ばかり(^^)「どんなに夢がある人も、どんなに優秀な人も、恋人が待っている人も、普通に暮らしている人も、戦争があると、一瞬でこんなになっちゃうんです。だから絶対に平和を守らなきゃいけないんです」昭和20年8月6日の広島の写真を見てザベストテンで語る。2025/08/10




