内容説明
極悪女帝――誰もが彼女を恐れ、敬い、跪く。
「紅蘭、あんたを殺したい。殺していいか?」
「ええ、もちろんいいわよ。がんばって殺してね」
斎帝国の女帝・李紅蘭は、若く美しく冷酷無比。あまたの官吏を震え上がらせ、女官たちを芯から蕩けさせる蠱惑的な極悪女帝には、隣国から人質同然につれてこられた美貌の夫・龍淵がいる。愛と呼ぶには夫の妻への執着心が異常に強すぎる奇妙な夫婦関係なのだが、気がつけば後継者たる優秀な甥を養子に迎え、案外無事に一年が過ぎていた。とはいえ実際にはこの夫婦、それぞれが持つ特殊な能力も相まって業務上は最強のパートナーとなるのだが、プライベートではそうも言っていられない(まるで進展していない)状況で……?
そんなある日、紅蘭は養子・白悠の実母である姉の要請に応じ、彼女が治める領地へ夫の龍淵と共に赴いた。聞けば、不幸を呼ぶ少年とされた白悠が紅蘭のもとに来てばらく経ったというのに、姉の周囲では変わらず不吉な怪異が起こり続けているという。どうやらそれは、この地に封じられたある高貴な女性の怨霊のせいらしい。いったい何に未練を残して怪異を起こしているのか、紅蘭は襲いかかる怨霊に直接、聞き取りを始めるが――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
19
奇妙な夫婦関係に後継者たる優秀な甥を養子に迎え、案外無事に一年が過ぎた頃、紅蘭が養子・白悠の実母である姉の要請に応じ、彼女が治める領地へ夫の龍淵と共に赴く第3弾。不幸を呼ぶ少年・白悠がいなくなってしばらく経っても、姉の周囲では変わらず不吉な怪異が起こり続けている状況。どうやらこの地に封じられた高貴な女性の怨霊のせいらしいと聞き、直接聞き取りを始める紅蘭。隠されていた国の過去など様々なことを明らかにして解決する彼女は流石でしたけど、複雑な龍淵との関係もだいぶスッキリしていい感じに収まったようで良かったです。2025/04/28
史
3
歪んでいても愛。業が深くとも愛。重くても愛。どうしようもなく愛に結ばれる。今も昔もこれからも。2025/07/02
色素薄い系
3
面白かったけど前回までの内容を忘れていてこれ誰だったかな?と思ったのでキャラ表が欲しかったです。龍淵の愛憎渦巻く感情に関して白悠が結局それが好きって事だよって感じでまとめていたのでこの子が一番強いのでは?と思いました。国の歴史に隠されていた秘密は紅蘭には大したダメージを与えられなかったけどいざその当事者でまともな感性を持ってると「歪な関係」に悩んでしまうので知らぬ間にばっさりその芽を積んでいた紅蘭には運も味方しているのかもしれない。2人の関係は一応一段落という感じではあるけどこれで終わりなのかな。2025/04/15
よっしー
2
龍淵の紅蘭に対する激重感情…流石に一筋縄では行かないというか。傍から見れば「息子」が言うように「大好き」なだけにしか見えないのにねえ。まあ「唯の男」だったら紅蘭に見向きもされてない可能性もあるか(笑) この3巻目で一応ひと段落した感もあるけどどうなのかな?なんならサブキャラのスピンオフ書いてくれても良いんですよ~。2025/06/16
ukyo
2
新刊が出ることを知らなかったので「極悪女帝の新刊!?」とびっくりしました。しかし、2巻の2人を理解するのがめちゃくちゃ難しかったので、3巻も不安になりながら読んだのですが…結果から言うと、2巻より分かりやすい感じになってました!特に龍淵の方が「なぜ殺したいと思ってるのか」「殺してどうしたいのか」が見えたのでとても良かったし、2人の関係が良いところに収まった感じです。今巻はとても好きだったけど話がこれで終わり感が漂ってるので続きは出ないのかな…また数年後にひょっこり出ないかな。2025/03/12
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