岩波ジュニア新書<br> 歴史的に考えること - 過去と対話し、未来をつくる

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岩波ジュニア新書
歴史的に考えること - 過去と対話し、未来をつくる

  • 著者名:宇田川幸大【著】
  • 価格 ¥1,089(本体¥990)
  • 岩波書店(2025/02発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005009947

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内容説明

なぜ歴史的に考える力が必要なのか.それは過去の上に立って,今を生きていることを私たちが忘れがちだからだ.結果,現代で起こる問題を近視眼的にしか捉えられず,社会を息苦しいものにさせている.近現代日本の歩みを振り返りながら,現在進行形の諸問題との連関を検証し,よりよい今,そして未来をつくる意義を提起する.

目次

はじめに
序 章
1 過去は現在と切り離せない――わたしたちは近代日本の戦争の「後」を生きている
2 今,なぜ歴史的に考える力が必要なのだろう
3 みなさんと一緒に考えていきたいこと
4  読む前の準備体操――歴史学への招待
第一章 戦争と暴力が繰り返された時代――日清戦争からアジア太平洋戦争の敗戦まで
◎ この章の目的――全ての時代やできごとには前史がある
1 日清戦争・日露戦争――植民地獲得戦争の展開
2 第一次世界大戦への参戦
3 満州事変から日中戦争へ――戦争が戦争を呼ぶ
4 アジア太平洋戦争と日本の敗戦
第二章 占領政策で変わったこと,変わらなかったこと――一九四五~一九五〇年代前半
◎ この章の目的―― 変わらなかったことに目を凝らす
1 日本国憲法の制定から見えてくること
2 東京裁判の裁いたこと,裁かなかったこと
3 サンフランシスコ平和条約で問われなかったこと
第三章 苦しみを強いられ続ける人びと――一九五〇年代後半~一九八〇年代
◎ この章の目的――私たちの「当たり前」を疑う
1 日本と韓国の戦後――日韓基本条約・日韓請求権協定で棚上げされたこと
2 沖縄からベトナムへ飛ぶ爆撃機――ベトナム戦争と日本
3 蝕まれた兵士たちの心
第四章 冷戦終結と終わらない戦争――一九九〇年代~現在
◎ この章の目的――問題の棚上げは新たな暴力を生む
1 人権の視点から日本軍「慰安婦」問題を考える
2 帰ってきた日本人捕虜たちの戦後
3 徴用工問題という宿題
第五章 歴史的な視点から現在の世界を読み解く
◎ この章の目的――半径一メートルの世界を飛び出す
1 ウクライナ戦争からみえてきたこと
終 章 「現在」は,過去,そして未来につながる
1 「あったこと」を「なかったこと」にしてはならない理由
2 不必要な苦痛を生まないために
読書案内――次の一歩のために
参考文献一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さとうしん

19
中国・韓国との徴用工・従軍慰安婦問題など歴史認識に関わる問題、あるいは「処理水」問題など現代の問題、沖縄の置かれた立場、ウクライナ戦争などを、「さかのぼる」「比較する」「往還する」の3つの手法により歴史的経緯や事実を概観しつつ、日本政府の対応や我々日本人の態度が適切なものであったのかを検討する。こういうのも「役に立つ」歴史学のひとつのあり方だろう。本書では昨今話題の「台湾有事」については触れられていないが、これは本書の手法を踏まえたうえでの読者に残された宿題ということだろう。2025/01/24

ののまる

8
現政権の政治家の方(とくに歴史修正主義の方々)、あなたたちでもきっとわかりやすいから、岩波ジュニア新書を読んでみて。2025/05/16

Reading

7
主な読者対象者は中高生を想定しているので平易で理解しやすく書かれている印象です。 著者の考え方が強く示されているので、保守的な考え方をお持ちの方が読まれると多少違和感を感じられると思われますが、一つの考え方として捉えれば良いと思います。 読んでいて特に近現代史の問題はイデオロギー対立が強くなっている印象で、実際のところはどうだったのかということには焦点が当てられていない印象があります。 歴史というのは過去のことを教訓にして同じことを繰り返さないために重要な分野であるということを感じさせられる一冊です。2026/05/03

シュークリーム・ヤンキー

5
ジュニア新書でありながら非常に内容が濃く、興味深く一気読み。 日本の帝国主義について、清算されていない問題として残っているのは何か、そしてそれは何故なのか、網羅的に述べられており、今後、近隣諸国との歴史問題を考えるにあたって立ち返りたい内容・視点・示唆に満ちていた。 ただタイトルから、歴史学の手法の解説だと思って読むとギャップが大きいはず…。(日本の植民地支配と、そこから続く問題を取り扱った本です)2026/01/01

山中鉄平

4
良書だった。なるべく理性的に過去の事実を分析し悪いところは実直に反省し豊かな未来をつくっていこうという思いが感じられた。「さかのぼり」「比較」「往還」というワードを覚えておこう。こういう書は日本を愛する一部の人たちからはもう自虐史観から卒業せよと糾弾されるされるのだろうかと思った。ともあれ世には私の如く考え浅く自分の欲しか考えられぬ人が少なからずいそうだがそういう人をどう歴史に組み込んで役立たせるかの視点も見てみたい。2025/02/23

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