内容説明
〈「心がない」ってどういうこと?〉
「自閉スペクトラム症の当事者はマンガ、小説、アニメ、映画、テレビドラマ、音楽などから〝人の心〟を理解しようとしているのではないか?」
その仮説をもとに、さまざまな生い立ちを抱える当事者7人に、自身も当事者である著者が共感を込めてインタビュー。かれらが夢中になったマンガ、小説、アニメ、映画、テレビドラマ、ポップミュージックは、どのようなものだったのか。
インタビューから見えてくる「それぞれの生きづらさ」。そして〝心〟の不思議が浮かび上がる、当事者の生活史にして昭和平成令和サブカル絵巻。
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ぼく自身の人生を振りかえってみると、創作物から学んだことが非常に多いと感じるんだ。それこそ人の心の秘密も、多くを本から学んだ。
自閉スペクトラム症者は非言語的コミュニケーションが不得意だって、よく言われるよね。
実際ぼくは日常生活で人の心がわからなくて困惑し、その秘密をひもとくために文学作品に親しむようになったんだ。それで、ほかの「発達仲間」の場合はどうかなって思ったんだ。
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【目次】
はじめに
序章
第1章 HOTASさん
第2章 まるむしさん
第3章 ナナトエリさん
第4章 ヨシさん
第5章 ぽん子さん
第6章 八坂さん
第7章 リナさん
終章 終章
おわりに
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shikashika555
35
ASDは非言語コミュニケーションが苦手であること、著者は創作物から学ぶところが多かったとの実感から、 「自閉スペクトラム症者は、創作物を大いに活用することによって、人の心を理解しようとしているんじゃないのか」という仮説のもとに、7人の当事者にインタビューしたもの。 上記の仮説が非常に興味深く感じ手に取ったが、インタビュー内容は散漫に感じた。 各章の後に著者のインタビュー内容の振り返りがあるのだが、これが対談形式?になっていてかなり読みにくいと感じた。 解りたいのにわからない。 隔靴掻痒の感。ううん。2025/02/17
manamuse
16
序章から何を言ってるのか理解できなくてリタイヤ。2025/02/17
スノーマン
16
夫が入手してくる本は自己啓発系が多いが、たまに私が『オッ』と思う本も買う。先に読ませてもらう笑 息子しか私の中ではパターンがないので、似ているよう違う、個性のある人々の話はとても新鮮で興味深かった。息子は自分のことを『俺の世界がある(その世界観が世間一般とは違ってる)』と言っていた。小、中、高校と、人間関係が自分では通じると思い、その度にズレてお互い困惑してる、みたいな段階を感じてきてるだろうし、更に増えるのかもしれない。息子もこの本を手にとり、仲間がいる、と思えると良いな。2024/11/27
タカナとダイアローグ
15
自閉症傾向がある人は、創作物から心を学んでいるのではないかという仮説に基づいて、7人の(著者を含むと8人)インタビュー集。全体の一割は発達障害特性ありということで、身近な存在。というか、世の中ってやつをつくる大半のことを定型発達としているから、「普通の平均値」から外れたらそれは生きづらい。(どうやら正規分布的)自分も娘も息子も、父も祖母も、母も叔父も、姉もいろいろと思い当たるところがおおく、「みんなそうじゃない?」って思ってしまった…。定型発達ど真ん中の人が読んだらどう思うのだろうか。2025/01/14
チェアー
6
自閉は「心がない」のではなく、「心のあり方が多数派ではない」と言うことだ。人はそれぞれが違う。「普通」はない。そのことをもっと認識しなければいけない。 2025/01/21
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