講談社選書メチエ<br> 地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ

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講談社選書メチエ
地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ

  • 著者名:本村凌二【著】
  • 価格 ¥2,365(本体¥2,150)
  • 講談社(2025/01発売)
  • ポイント 21pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065383193

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内容説明

一人の歴史家の視点で古代地中海文明の4000年を描く全8巻シリーズ、好評第5巻。講談社選書メチエ創刊30周年特別企画。
第5巻からは、いよいよローマが主役となる。4巻までに描かれた、ギリシア文明とヘレニズムの時代と並行して、イタリア半島ではローマ人が着々と力をつけていた。紀元前753年に建国伝承を持つローマは、7代の王政の後、ローマ人がエトルリア人の王族を追放して、前509年、みずからの国家を樹立する。徹底して「王の独裁」を嫌うローマ人の国家は、著者によれば「共和政ファシズム」と呼ぶべき政体で、国内では共和政を貫きながら、国外には覇権主義を振りかざし、困難な時ほど力強さを見せるようになる。
ローマ人はギリシア人と異なり、何よりも故国の土地にこだわった。新天地に植民都市を築くのではなく、ひたすら国土を広げ、祖国を強くするために戦った。この「祖国」というものこそがローマ人の発明であり、それを守るために、父祖たちの遺風と伝統を重んじ、勝つことにこだわったのである。
こうして、前3世紀半ばまでにイタリア半島を制したローマ人の前にたちはだかったのが、カルタゴだった。東地中海沿岸を故地とし、航海と商業で栄え、アルファベット式の文字を開発した地中海古代史の一方の主役、フェニキア人の国家である。名将・ハンニバルを擁するカルタゴと、スキピオ率いるローマの戦いの帰趨が、その後の地中海世界の大きな転換点となる。

目次
はじめに
第一章 伝説の中で戦いが始まる
1 建国伝説と王政七代
2 忘却のエトルリア文明
3 共和政ローマの政治と法
4 カミルス伝説と「国辱の日」
第二章 偉大な父祖たちの半島
1 保護と奉仕の絆
2 サムニウム戦争の半世紀
3 「共和政ファシズム」と民衆の熱気
第三章 運命の巨大な褒賞
1 カルタゴとローマ
2 シチリア争奪戦――第一次ポエニ戦争
3 ハンニバル対ローマの「剣と盾」――第二次ポエニ戦争
4 大スキピオとハンニバルの明暗――ザマの決戦
第四章 地中海の覇者へ
1 ヘレニズム諸王国との対決――マケドニアとシリア
2 国粋主義者カトーの苛立ち
3 「ギリシアかぶれ」とローマ社会
4 カルタゴ滅亡――第三次ポエニ戦争
おわりに
参考文献
索引

目次

目次
はじめに
第一章 伝説の中で戦いが始まる
1 建国伝説と王政七代
2 忘却のエトルリア文明
3 共和政ローマの政治と法
4 カミルス伝説と「国辱の日」
第二章 偉大な父祖たちの半島
1 保護と奉仕の絆
2 サムニウム戦争の半世紀
3 「共和政ファシズム」と民衆の熱気
第三章 運命の巨大な褒賞
1 カルタゴとローマ
2 シチリア争奪戦――第一次ポエニ戦争
3 ハンニバル対ローマの「剣と盾」――第二次ポエニ戦争
4 大スキピオとハンニバルの明暗――ザマの決戦
第四章 地中海の覇者へ
1 ヘレニズム諸王国との対決――マケドニアとシリア
2 国粋主義者カトーの苛立ち
3 「ギリシアかぶれ」とローマ社会
4 カルタゴ滅亡――第三次ポエニ戦争
おわりに
参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

95
世界史の地中海の歴史に絞った話もようやっとローマの共和制に入りました。私は先に6巻のローマが地中海の覇者となった歴史を読んでいたので読みやすくは感じました。この巻では、ポエニ戦争が中心となりカルタゴが滅亡するまでが中心となっています。ほかの方も書かれていますが塩野さんの「ローマ人の物語」を再読したくなりました。2025/09/17

ピオリーヌ

21
2025年の刊。いよいよ著者の専門であるローマ。建国以来前五世紀にいたるまでの同時代史料のないローマについて、伝承に残る歴史物語はローマ人が本当にあったことと信じていた物であり、伝承の多くを作り話として捨て去るのは惜しいとする。この辺り一巻から共通している心性史の視点と思える。また共和政期のローマの国家について、「共和政ファシズム」という言葉で説明を試みている。確かに「強力な権力の下に結集する群衆」であり、国内においては共和政の原則を貫きながら、国外に向かっては覇権主義を振りかざして侵攻を重ねる姿は2025/12/26

ジュンジュン

16
シリーズ5冊目にしてようやくローマ編がスタート。第1弾はカルタゴ滅亡まで。シリーズを通じて、それぞれの文明を生み出した「心性」にスポットを当ててきたが、今回注目したのは?地中海世界には1000を超えるポリス(都市国家)があったという。何故ローマだけが世界帝国へと成りえたのか。この永遠ともいえる命題に「父祖の遺風」で挑む。2025/03/18

サワークリーム

6
共和政ローマ、カルタゴの猛威を、強烈な一体感と仕組みで跳ね返した圧巻の時代。本村氏が「共和政ファシズム」と表現する、ローマの圧倒的強さは、個人の独裁を拒みつつも祖国のために一丸となるローマ人の「心性」による。本著の教訓は、国家のまとまり(共通の価値観)を守ることの尊さであり、最悪のシナリオを想定して事前に備える「予防原則」の重要性である。歴史を都合よく切り取り、揚げ足取りで冷静な政策議論を口封じしようとする「分断を煽る側」の欺瞞を見破り、国家秩序と国民の連帯の本質を学べる一冊。2026/07/25

サワークリーム

5
【地中海の歴史から学ぶ、国家の「まとまり」と「ガバナンス」の真実】「お花畑なローマ帝国論」への違和感。最近、ネット空間で「古代ローマは多様性と寛容で繁栄した。日本も移民を受け入れるべきだ。受け入れ慎重な人々は排外主義であり差別だ。分断を煽っている」といった主張を目にするが、これは、歴史を自分の政治的スタンスに都合よく切り取るチェリー・ピッキングである。本村凌二氏のこのシリーズを読むと、そうした「きれい事の多様性論」がいかに浅薄な認知バイアス、こじつけであるかがよく分かる。2026/05/28

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