内容説明
「昭和」という時代と日本人は、戦争体験を経て激変した。
経済面ではすべてを失いながらも、瞬く間に飛躍的成長を遂げ、人びとの精神や生活習慣も大きく変貌した。
そしてその激動の原動力となったのは、家族の存在だった。
吉野源三郎、幸田文、向田邦子、鎌田敏夫。
時代を描く彼らの作品に登場するさまざまな「家族」の変遷から、「昭和」の実像をとらえる。
巻末に新たに「自著解説」を付す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
19
今回は一部とは趣を変えて、小説、ドラマに描かれた昭和に関する、考察、評論となってます。特に小説に関しては、向田邦子と幸田文が中心となっており、もう一つの「君たちはどう生きるか」は付け足し程度で、私もこれは高等遊民の戯言と思って興味は無いですが。向田邦子も幸田文も本人の生き方が小説にどう昇華された迄を、家族、婚約者、等も勘案して紐解くスリリングな読み物です。向田さんに13歳上の恋人が居たが病弱で後に自ら死を選んだ事、幸田文が花柳界に飛び込み玄人に伍してそれが「腕試し」で「タネ取り」になり文学で勝負する気に。2025/01/26
hasegawa noboru
19
今年は昭和百年ということになるのだが、二〇〇八年時点で<二〇〇八年は平成二十年ではない。昭和八十三年だ。あえてそういいたい昭和人である>筆者が<昭和戦前から昭和戦後へ、その家族像の推移を主題に据えて、小説、テレビドラマ、映画を読みこんでみた>という本。幾度か観ているからか、『麦秋』『東京物語』『秋刀魚の味』小津三作品に見る家族観、人生観を解説、分析している文章がすばらしい。<死は順番にめぐってくる。生き残った者たちには自分の番が来るまで、日常を営みつづける義務がある。>『東京物語』における無常感について2025/01/23
トビケ
0
なんでこの本を手に取ったか忘れたが、ふと読み流した。読み途中で挫折してある幸田文のくだりは面白かった。あとはよく分からないが、なんだか分かったような気にはなった。2025/07/29
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