内容説明
八王子に妻と二人で住む作家のぼくの許に、同郷の悪友・河田警部が美味そうな食材を手にやってくる。すると、妻は料理の腕に勝るとも劣らない推理の冴えを見せ、捜査のヒントを示唆する。それに従って、ぼくたちがちょっとした再調査に着手する、とあら不思議! どんな難事件も見事な解決を見るのだ。《ミミズクとオリーブ》シリーズ第二弾は、さらにパワーアップし、密室内での吹き矢による毒殺事件をはじめ、目撃者もおり、本人も罪を認めているという、どう考えてもこれ以外に真相はないと思われる謎に新たな道筋を示すといった、安楽椅子探偵ものの極致ともいうべき六篇を収録。/【目次】娘たち/まだらの猫/九寸五分/ホームカミング/シンデレラの花/嫁洗い池/*本電子書籍は初版時タイトル『嫁洗い池』を改題した新版(創元推理文庫 改題新版 2025年1月30日初版発行)を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
20
【図書館】料理上手な奥様が事件も捌いてしまう安楽探偵物の第2弾! 「嫁洗い池」がちょっとアンフェアかなと思っしまうが、まあまあこの位は良いか。 ますます磨きが掛かる3人の登場人物、良いですね~ 掛け合いが何とも。 毎回勤め先が異動になる河田警部、なんとアメリカのFBI本部に研修に行ってしまう。 だんだんスケールも大きくなる(笑) 次の巻には登場するか、それも楽しみ・・・ 2025/07/08
練りようかん
15
作家の私と安楽椅子探偵の妻の短編集。娘が三日間も帰宅しない、犯人は認めたけど釈然としない事件など、個人的なことから殺人まで振り幅は大きいが、真相の新たな道筋には家族や身内といった共同体の尊厳が浮かび上がり、人間関係における心理の難しさを感じることが多かった。ミステリーとして面白かったのはヤクザの「九寸五分」。三人で犯行のトレースをする場面は笑える可笑しいと違和感のおかしいで、妻の引っ掛かりはプロ級。落着の光景の美しさが良い、ゴザを敷き落ち葉で火をおこし秋サンマの残りをミミズクの夫婦に差し出す。素敵だな。2025/11/30
Ribes triste
11
ミミズクとオリーブ第2巻。小説家のぼくの家に今夜も友人の河田警部が、奥さんの美味しい晩ご飯と事件の名推理を目当てにやってくる。「ぼく」のひょうひょうとした人柄の良さと河田警部とのコミカルなかけ合いも面白く、やみつきになって読んでしまいました。読み応えありの6つの事件でした。ぼくの家に現れるミミズクは、トラフズク、コミミズクのどっちかなあと想像を膨らませるのも楽しい。2025/02/08
はるき
9
作家と刑事ってよくあるバディですが、本作の探偵はおっとり奥様。掛け合いが楽しい。2025/03/04
みすみ
6
シリーズ第2弾。引き続き、和製『奥様は名探偵』スタイル。しかし会話がうまい。前作にましてポンポンポンポン、弾むようでありつつとっ散らかりはしない筆致が見事すぎて溜息が出る。これが才能なんだろうな。本題のミステリにしても、ほどよく練られた密室や失踪、犯行誤認トリックなんかが出てきて「これくらいは欲しい」読み応えのラインをちゃんとクリアしてくれている。さすが創元推理文庫の出版。「嫁洗い池」はまあアレだけど、このくらいなら有栖川有栖辺りもたまにやるからな。その分「九寸五分」「ホームカミング」が良かった。2025/04/02
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