内容説明
ああ、夢は、どうしてこんなに美しいのだろう。
叶わないとわかっていても、こんなにも心を掴んで離さないのだろう――
うちに秘めた夢を明かし、散り去る彩輝晶。残るは二つ、光と闇を宿すそれぞれの輝晶は語る。人々の夢を担い、光神サマーアを打ち砕いたアライス。太陽姫と呼ばれる彼女が、ずっと隠してきた目映いまでに純粋な願いを。そして叶わぬまま抱き続けるツェドカの狂おしい想いを。本篇堂々完結!
中公文庫『夢の上 夜を統べる王と六つの輝晶 3』を改題し、書き下ろし番外短篇「輝晶の欠片 最初の夢」を新たに収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
misa*
37
ああ、とうとうこのシリーズも最終巻。ツェドカの孤独を抱えながら愛を求め続け、貫こうとする姿に胸が締め付けられながら、闘い続けるツェドカが好き。そして最後に多崎先生が新たに短編を書いてくれた欠片のも、とっても良かった。来年外伝が出るらしいので、そちらも楽しみにして待ちたいと思う。2024/12/27
よっち
24
太陽姫と崇められ人々の夢を担いながらも、父に認められたいという想いを捨てられなかったアライス。そんな彼女とツェドカの物語を描く第三弾。人々の夢を担い光神サマーアを打ち砕いたアライス。太陽姫と呼ばれる彼女が、ずっと隠してきた目映いまでに純粋な願い。真っすぐなその行動は母の愛を疑い父に愛されたいという想いから、やや考え方が感情的で甘く早まった行動を取りがちな印象もありましたけど、複雑な想いを抱えていたツェドカ含めて多くの人々の積み重ねの上に立った彼女がこれからどのような王となるのかちょっと気になる結末でした。2024/12/12
バニラ風味
15
心に決めた夢を叶えるためには、茨の道を歩んだり、他人を欺いたり、諦めたりしなければならない。苦難の道を歩き、歯をくいしばって、いつか叶えられると信じても、夢が必ず叶うわけでもない。美しく、高い理想を持った3人の女性の物語は、その女性だけでなく、近しい人間の立場からも描かれ、それによって見えてくる事実がある。叶えられなかった夢は、どうなって、どこに行くのか…。美しく、悲しく、壮大な世界観に感動。2025/05/24
mikeko
8
シリーズ3冊目。本編最終巻。R6年12月初版、8ヶ月後に一読。★アライスとツェドカを軸に物語が展開。光も闇もどちらが善悪ということではない。闇使いは早く歳をとりやすく、長く生きにくいというところはあるが、長寿=満足とも一概には言えない。しかし・・・随分と犠牲が出てしまったね。★「永遠回帰」は『光と影、生と死、表と裏をもって世界は安定する。どちらかが過多になれば、安定を取り戻そうとして大きな揺り返しが来る』ということだとか。一先ずの決着はつき、アライス達は次のステージへ。先は未知数。★次に進みます。2025/08/22
MERIKO
7
本当に夢中になって読みました。今までのお話の復習のようにもなっていて全ての内容が理解できこの本の面白さや奥深さに感動しました。ツェドカ目線からのお話はツェドカの孤独や聡明さ、頭の良さがよくわかり、サファルと出会えてひとりぼっちでなくなり良かったと心から思います。 最後のイズカータとツァピールのお話。2人とも幸せになれること間違いないですね。2025/03/07
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