内容説明
目隠しされた男の首に絞縄が巻かれる。この世で最後の息は踏み板の外れる音にかき消され、刑場の奈落へと堕ちていった――。数日後、東京地裁民事部の判事・山代は同僚から「余命宣告を受けた被害者の交通事故死案件」を相談され、調書に記された名に愕然とする。被告の七浦は、かつて担当した訴訟で無謀運転により相手に重傷を負わせた張本人だった。胸騒ぎを覚えた山代は、悪党から金も命も強制執行する影の法廷・東京ゼロ地裁で独自に調べ始める。書き下ろしシリーズ第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
36
今回は一冊通して2つの事件を描いてた。本筋の2件は相変わらず胸糞案件だったけど、山代の娘のイジメに巻き込まれた件はお姉ちゃんの機転が素晴らしい。2024/12/07
fuku3
23
2025.4.10読了。シリーズ第3弾。これはあくまで娯楽小説として捉えたらいいのだろうか⁉︎真剣に根を詰めて読むと⁉︎娯楽漫画ぐらいの軽い気持ちで読んだ方がいい作品。10年前に妻子を殺し家を放火したとして逮捕された根岸弘文は死刑執行されてしまった。根岸は冤罪であった。10年後、死んだ筈の亜矢子は生きていた。ゼロ地裁の山代達が真相を突き止め真犯人に制裁を下す…。いくら何でもこれは酷い酷過ぎ、警察の捜査が杜撰過ぎる。焼死体の本人確認が出来ない何て!今時の化学捜査を甘くみすぎ!ご都合よ過ぎでツッコミ所満載!2025/04/10
きさらぎ
18
表の法廷で裁けない極悪人たちを裁く、影の執行裁判所シリーズ3作目。関連性のない2件の事件を扱っているが、身に覚えのない放火殺人罪で死刑になった根岸の心情を想像すると辛すぎる。絶望ゆえ死刑を受け入れてしまった。これを仕組んだ人間たちは厳しく罰せられるべき。まぁ、ちょっとやり過ぎ?とも思ったけど、生かしておいて良いはずがない。 新たなメンバーが加わり、まだ続きそう。2025/01/28
@
2
2024年11月16日第1刷発行(文庫803円、Kindle版762円) 前巻はワンイシューでしたが本巻は2つの事件があります。しかし、お互いに関連はしていません。 最後に新メンバーが加わります。これは第4弾もありそう。 一つ突っ込むと、民事の判決を言い渡すときに「説諭」はありません。2025/01/03