内容説明
三年前にその死を知らされた姐・朱夏が生きていると信じて、岑国で皇子のためにある後宮――通称”華園”こと煌華宮で宮女として暮らしている春璃。同じく宮女で、朱夏と同じタイミングで華園で宮女だった姐・麗沙を亡くしている翠蘭や、ある理由から煌華宮に戻ってきた皇子・高紫らと共に、華園で行方知らずになっている朱夏の情報を探っていた。が、春璃がカースト内で位を上げたことによる女たちの嫉妬や華園の女帝・玉瑛の策略、そして起きる殺人や事件に巻き込まれて……? 全ての謎が明らかになったとき、深い愛に涙する……。ページをめくる手が止まらない、中華風ファンタジー版”大奥”が舞台のサスペンス・ラブ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐっち
10
だいたい予想通りではあったけど、最後のほうで後味悪い方に行ってしまった。最近ピュアフルでない作品にちょいちょい出くわす気がします。2025/01/11
豆乳くま
6
完結巻。愛憎ひしめく後宮での死の連鎖と広がる憎悪。死んだはずの姉は生きている、それだけで突き進む春璃と悪の権化、黒女の玉瑛の対決はあっけなく、むしろ玉瑛のお涙ちょうだいみたいになってしまった。更に影にいたもう一つの悪意もきづいていたけれど、何だか独りよがりで気持ち悪い結末だ。残念。2025/04/17
栗山いなり
6
姉の行方を探して後宮へと入った春璃の身に起こる波乱を描いた中華ファンタジー小説。この作品、様々な形の『愛』が描写されててその『愛』が色々なものを動かしてたって流れはいいんだか悪いんだか。ラストにちょっと不気味な要素があってそれはお?って思ったけど全体的に後編は望んでたものとは違ったかも?2025/02/01
鳩羽
3
姉の行方を探るため、黒女の玉瑛と対等に話すため、皇太子の桃女となることにした春璃。友人の明明を自分付きの青女にし、調査を進めようとするが、同じく姉の死に疑問を持っていた翠蘭も桃女になる。しかし翠蘭のもとにも過去の秘密を告発するような文書が届き…。あまり後宮として機能していない華園を舞台に、女たちと皇族がなんやかんやと事態を巻き起こしたけれど、なんとか無事収集がついてほっとした。色々な人間関係が盛り込まれていて会話も説明的、展開も都合がよくて、もうちょっと本になる前に整えることができなかったのかなと思った。2024/12/04