内容説明
記憶の底の事物や、ふと感じる違和感にも《美しい謎》をみつける作家の日常に、《ものがたり》誕生の秘密を垣間見る――。独自の読みどころを教えてくれる、おすすめ本の書評、装幀の魅力、父の日記、愛猫ゆずとの日々など、1990年代から2005年までの書評と随筆を収録。《時と人》を結ぶ読書の愉悦を共有できる、滋味あふれるエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
165
北村さんの1990年から2005年ごろまでに様々なメディアに書かれたエッセイや書評あるいはミステリー通になるための100冊などという、私の大好きな分野のコラムのようなものがいくつも収められています。最近はこのようなものを読んでメモを取っていると読みたい本がどんどん増えるので流し読みにしています。また子供の頃の思い出をつづっているエッセイも自分の時代を思い起こさせてくれる感じで楽しめました。2016/10/15
Lara
103
沢山のエッセイ集です。ミステリー通になるための作品百冊、新聞書評▪ミステリーエンターテイメント、さらに落語にも造詣が深く、いろいろ論評されている。さすがに、沢山の本を読まれておられる。2021/05/09
Aya Murakami
68
図書館で借りた本。 作者さんのお父さんは折口信夫の教え子だったのですね。民俗学で有名な先生だったはずです。作者さんの言葉遊びの上手さや文章力は折口先生からお父様、お父様から作者様へと受け継がれたもの…なのかもしれません。2018/08/10
山田太郎
50
まだ殺してないんだっけ?デビュー作とその次までしか読んでないことに気付く。しかし、女性かとおもったらおっちゃんだったのは、ちょっとびっくりしたような気もするな。2014/05/07
めしいらず
49
読み巧者な北村氏の、いつもながらに書き巧者な「エッセイ」集。意外な切り口から話を狙っている方向に展開していく語り口の運びは心憎いばかり。そろそろ「私と円紫さん」シリーズの新作、読みたいなぁ。2014/05/08