筑摩選書<br> アルジャイ石窟 ――モンゴル帝国期 草原の道の仏教寺院

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筑摩選書
アルジャイ石窟 ――モンゴル帝国期 草原の道の仏教寺院

  • 著者名:楊海英【著者】
  • 価格 ¥1,925(本体¥1,750)
  • 筑摩書房(2024/10発売)
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  • ISBN:9784480018083

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内容説明

13世紀のモンゴル帝国時代に大きく栄えた、内モンゴル草原の知られざる石窟寺院、アルジャイ石窟。その歴史と文化を歴史人類学的視点と文献学的視点の両面から解説する初めての本。モンゴルとチベット仏教の関係から説き起こし、アルジャイ石窟をめぐる政治的・宗教的勢力の興亡を描きつつ、石窟寺院の考古学的特徴と石窟内部の貴重な壁画や文字・写本などの文化財を紹介。チベット仏教の世界化へのモンゴル人の関わりと、草原の道、遊牧民の世界での仏教信仰の実態を解明する。

目次

プロローグ モンゴル草原の仏教信仰/第一章 モンゴルとチベット仏教との関係/年代記の歴史観/白傘蓋仏母の儀礼/草原の翻訳家たちの功績/手写本の奥付が語る歴史/チベット仏教世界とモンゴルの政治権力との関係/チベット仏教のモンゴル化/社会主義による宗教弾圧/第二章 北魏とチンギス・ハーンの石窟/重要文化財/チンギス・ハーンと結びつく地名/オルドスのチャハル人とハルハ人/石窟の周囲の歴史と地理/『モンゴル秘史』とアルジャイ石窟/オロン・ノホイン・ホドクとオンゴン・タラン・ホドク/アルジャイ石窟の概要/インド淵源の中心柱窟/石窟造営の年代区分/第三章 伝説と記憶のアルジャイ石窟寺院/アルジャイ石窟に関する諸伝説/記憶のアルジャイ/ナルバンチン寺の成立とディルワの北遷/カギュ派の系統を汲む歴世ディルワ・ホトクト/三世ディルワ・アワンジムバ/四世ディルワ・ホトクトと六世ダライ・ラマ/その他のディルワ・ホトクトたち/歴世ナルバンチン・ホトクトと継承寺の名称/石窟にこだわるディルワとナルバンチン/第四章 流転の石窟寺院/バンチン・ジョー寺と呼ばれていたアルジャイ石窟/継承寺バンチン・ジョーの僧は語る/現在のアルジャイ石窟とバンチン・ジョー寺/第五章 大元王朝のウイグル文字モンゴル語題辞/ウイグル文字モンゴル語榜題資料の概要/懺悔三十五仏の詩/聖救度仏母二十一種禮讃経/十六羅漢の礼拝詩/近事男ダルマタラと四天王の賛歌/ターラー信仰とアルジャイ石窟内の「聖救度仏母二十一種禮讃経」/隠されたモンゴルの皇太后/皇太后は誰を指しているのか/元朝版を継承した明王朝の北京版「聖救度仏母二十一種禮讃経」/北京版より内容豊富な石窟内題辞/ウイグル文字モンゴル語六字真言磚/第六章 草原の僧侶が聴く英雄叙事詩/出土文書の概要/石窟のラマが聴いた「ゲセル・ハーン物語」/白傘蓋仏母のテキスト/観世音菩薩の書/世界各国所蔵の文書とアルジャイ石窟出土文書/第七章 シルクロード草原の道に栄えた石窟寺院/カギュ派とモンゴル/アルジャイ石窟を破壊したのはリクダン・ハーンではない/清朝によるリクダン・ハーン批判/アルジャイ春秋/石窟寺院の四季/エピローグ 廃墟となった菩提寺/参考文献/巻末資料「聖救度佛母二十一種禮讃経」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

フク

8
図書館2025/02/17

山中鉄平

1
東ユーラシアの歴史を誇り高き草原の民の視点から見ることは興味深い。アルジャイ石窟を題材にモンゴルと仏教の関係を詳説されていた。例の如く内容は全く頭に残らなかったが遊牧民の仏教との親和性が深くその智の高度なこと、多くの遊牧部族は他民族に対し寛容であったことを改めて確認した。理性を中心にした理想的国家を標榜する現在の漢民族共産党の非寛容は危うい。寛容は被征服と両刃の剣だが何とか粘り強く共栄の道を探れぬものか、と願う。2024/12/18

takao

0
ふむ2025/05/07

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