内容説明
ショコラトリーの2階に事務所を構える私立探偵、志貴恵大(しきけいた)。
憧れて探偵になったものの依頼は飼い猫捜しばかり。そんな時、事務所の大家から瀬橋大学情報科学科の知人を訪ねるよう頼まれる。
研究室に向かうと、そこには金銅色の瞳の艶やかな黒猫と大学教授らしき男、新家明(にいのみあきら)がいた。
恵大が探偵だと知った明は猫捜しの話を聞き、おもむろに自分が作った生成AIを起動。そして、一連の猫の失踪は、偶然ではなく犯罪であると言い出して――?
古典ミステリファン必読! 探偵好きに読んで欲しい新ミステリ登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
53
ショコラトリーの上に事務所を構える名探偵志望の探偵。自由な猫に天才、そしてーーAI。ひとの心がわからないAIの解決だからこそ、事件へと追い込まれる犯人の心情、色とりどりのショコラと黒猫6の自由さが対極的過ぎる。謎より心は甘くない。「惰眠、号泣、暴食、散在、陰口、皮肉。相手を傷付ける事で癒える痛みもある」。そのトリックの理由も合わせて、そこへの向き合い方や幕間が好みだった。相変らず心を突く。2024/10/26
☆Ruy
19
初作家さんの。見た目と振る舞いに紳士のそれを求めるひよっこ迷探偵。AIを開発する天才大学生。今作は序盤的かな?シリーズ化すればどんどん盛り上がると思う。ショコラトリーの大家の雅乃さんが素敵。 探偵の仕事も依頼とかではなく、行き当たりばったり巻き込まれた感じで、これで報酬はどうやって貰ってるのだろう?と不思議に思う。猫探しの仕事は多いみたいだけど。天才大学生の新家明が探偵志貴恵大との関わりでどれくらい感受性が膨らむかが気になる。黒猫の6(ろく)ちゃんが愛らしい。2024/11/29
陸抗
18
ショコラトリーで居候する探偵と、大学でAIの研究をする学生、黒猫のトリオのバティもの。天才にやっかむ探偵の恵大だけど、君も十分天才よ。2025/01/11
小梅さん。
15
名探偵に憧れて形から入っちゃう恵大。 変わり者の天才科学者明。明の飼う黒猫のロク。 明の一人称「あたし」には最後まで馴染めなかったけど、お話は面白かった。ま、恵大のキャラがちょっと痛いところもあったんだけど。 恵大が下宿するショコラトリーのオーナー雅乃さんが素敵で憧れる。八千草薫さんのイメージ。いいなぁ、ああいうふうに年齢を重ねたい。 生成AIには、今のところ人情の機微とかは計算に入れられないとしても、膨大なデータを活用するには役に立つところもありそう。今後、彼らがぞのゾーイをどう活用していくのか楽しみ。2024/10/31
tomo
14
黒猫のタイトルに惹かれて読みましたが、 ごめんなさい。 私には合わなかったです。 シリーズ化されても、読まないかも。2025/02/02