真理の本性 - 真理性質の実質性を擁護する

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真理の本性 - 真理性質の実質性を擁護する

  • 著者名:須田悠基
  • 価格 ¥5,280(本体¥4,800)
  • 勁草書房(2024/10発売)
  • ポイント 48pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326103423

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内容説明

本書では真理述語/真理性質/真理概念をめぐる議論の区別を明確にした上で、性質としての真理の本性の解明を目指す。形而上学と認識論という二つの領域からアプローチすることでインフレ主義とデフレ主義の議論を検討し、真理性質にはある種のインフレ主義的な理解を認める必要があることを明らかにして真理の実質性を擁護する。

目次

はしがき

序章 真理をめぐる問いと対立
 0.1 真理述語・真理性質・真理概念の区別
 0.2 インフレ主義とデフレ主義
 0.3 インフレ主義の基本テーゼ
 0.4 デフレ主義
 まとめ

 第I部 形而上学

第1章 真理の一元主義
 1.1 対応説
 1.2 整合説
 1.3 プラグマティズム説
 まとめ

第2章 真理の多元主義
 2.1 真理の多元主義の基本主張
 2.2 強い多元主義
 2.3 穏健な多元主義
 まとめ

第3章 形而上学のなにが問題か
 3.1 スコープ問題は多元主義を形而上学的に導かない
 3.2 道徳命題に対するスコープ問題への一元主義的対処法
 3.3 正しい対処法特定の困難
 3.4 インフレ主義の困難とデフレ主義の優位性
 まとめ

小括と第II部の展望

 第II部 認識論

第4章 真理の実質性と信念の規範
 4.1 信念の規範理由としての認識的理由
 4.2 真理の実質性と認識的理由の規範性を結びつける議論
 4.3 認識的理由の規範性を真理の実質性によって根拠づける必要性はない
 まとめ

第5章 メタ認識論と真理
 5.1 認識的評価を説明する二つの立場――認識的記述主義と認識的表出主義
 5.2 認識的表出主義と認識的評価
 5.3 認識的評価の本性と実質的真理性質の構成的結びつき
 5.4 証拠構成主義と規範構成主義の導出
 まとめ

第6章 機能主義的ミニマルインフレ主義と方法論的インフレ主義
 6.1 機能主義的ミニマルインフレ主義
 6.2 方法論的インフレ主義とその利点
 まとめ

結 語

参考文献
あとがき
人名索引
事項索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buuupuuu

17
真理論は、地味で退屈な分野なのかと思っていたが、幅広い領域に関係する面白いものだと知れてよかった。インフレ主義とデフレ主義の対立は、真理を実現する性質を認めるか否かという点にある。そのような性質についての理論は、たとえば、物理についての命題が真である仕方と道徳についての命題が真である仕方とを包括的に説明できるようなものでなければならないが、そのような理論の見通しは立っていない。そこで著者は、そのような性質があると想定しなければ、我々の認識的な実践が成り立たなくなるという点に訴えて、インフレ主義を擁護する。2025/05/21

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