内容説明
明治二十五年から続く政府、軍、捜査機関、探偵、一般人による非公式調査報告体系。右園死児という名の人物あるいは動物、無機物が規格外の現象の発端となることから、その原理の解明と対策を目的に発足した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
96
「右園死児(うぞのしにこ)」という得体の知れない恐怖が綴られる報告書風ホラー。語られる怪異がとにかくグロテスクで不条理、おぞましさにゾッとさせられる。政府、軍などによる明治25年から続く非公式の調査報告。「右園死児」から発生する異常な現象が羅列されているのだが果たして「右園死児」とは何なのか?「右園死児」と名付けられた人や動物、無機物は右園死児化して重篤な災いを引き起こし、また人間らしさを奪い人々を発狂の淵に追いやる。未知への恐怖や死児に対する考察などホラーやミステリ、またSF要素も楽しめる1冊だった。2024/09/27
眠る山猫屋
73
『ウゾノシニコ』と名乗る人物、名付けられた動物、物品、あるいは文書に関する極秘報告書の数々。この『右園死児』は甚大な災厄を引き起こす“呪い”のような存在。見つけ次第、迅速に処置せねばならない。明治25年から始まる『右園死児報告』が連面と続くのが本書。ただのオカルト書籍と思って読んでいくと、とんでもない場所へ連れて行かれてしまう。既知の災厄である右園死児を追う国家機関、軍部、探偵や一般人、宗教家。関わってしまったら、もう抜け出せない。そしてスライドしていく時相。偽史が暴走していく。 呪術廻戦の影響を (続)2024/09/07
nobby
70
楽しんだかどうかはさておき、手に取った興味とはもう全く違う内容や展開に戸惑うばかりで読了。『右園死児報告』から勝手に想像した「或る園での児童の謎の死を巡る真相解明」とはかけ離れ、古来より〈右園死児(うぞのしにこ)〉と名乗る存在の元に生じる怪異報告の羅列に置いてきぼり感はあるものの好物の部類(笑)訳も分からぬまま複雑連鎖しながら、その正体は益々混迷を極める...と思っていたら後半は日本が世紀末モードに突入!うーん...そうなるとアクション追うのが苦手な自分にはもう少し分かりやすいキャラ設定が欲しかった...2025/08/13
のりすけ
65
無茶苦茶面白かったけど、これは好き嫌い別れるんだろうなぁという予感。報告書で語られる、という形が『WWZ』の亜種としてなかなか面白い。「幼稚園くらいの子供に関わると、みんな奇怪な事象に巻き込まれるよ」系のホラーだとばかり思って読んでみたら(なんでそう思ったのか)、冒頭で「ちゃうやん!」ってなったわ。思ってたんと違う!もっとホラーを想像してたらSFやった。でも好き、こういうの。2025/03/14
オフィーリア
59
“右園死児”という謎の現象に纏わる怪奇現象が報告書の体裁で羅列されていく斬新な構成。簡潔で断片的な報告書を読み進めていく内に世界観が広がっていく感覚が病みつきになりそう。報告書形式で構築した世界を舞台とした後半の展開は...まあこれはこれで楽しめたしいいか!2024/11/14
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