双葉文庫 いつだって喫茶ドードーでひとやすみ。

著者名：標野凪【著】

双葉社（2024/08発売）

• ISBN：9784575527742

内容説明

どんなにがんばっていても、やりきれない気持ちになるときがある。他人と自分を比べて嫉妬してしまうアパレル会社勤務の女性、何かと白黒つけてしまいがちな保険会社勤務の女性……おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」には、さまざまなお客さんが訪れる。彼女たちは、店主の作る「あなたの悩みに効くメニュー」にそっと背中を押され、自分の力で悩みに答えを見つけていく――。喫茶ドードーが今日もがんばっている人の居場所になれますように。心がほぐれる連作短編集、シリーズ第三弾！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[しんごろ]

悩み、嫉妬、迷い、世代の差、そりゃ一生懸命に生きてるんだもん、いろいろあるし、疲れる時もあるさ。のんびりゆっくり営業しようとしてた店主のそろりも、ネ口コミで評判になって、店が混み出したら余裕もなくなるし疲れるよ。まずは、しんどくなったら深呼吸。それでダメならひとやすみ。何をするにしても気を張りつめずにぼちぼちゆるりと楽しむつもりでやるのがいいかもね。四人の女性と睦子さんの話が並行した構成になっており、読んでて誰の話なのかわからなくなり、物語の中で迷子になってしまった。どうやら俺も疲れてるようだ(笑)。

2024/08/20

[ミュポトワ@猫mode]

喫茶ドードー3巻目。これで完結かな。みんな苦しんでるんだねぇ。ひとやすみしたいよねぇ。休むと楽しいもんね。嫌なことから逃れられるからね。でも、結局、その休んでいるのもからも逃れたくなっちゃうんだよね。そして、元に戻ると…なんとも世知辛いものです。お一人様以上だともう社会が形成されちゃうからね。その回避のためのお一人様専用カフェだったんだけどね。常連さんとか出てきちゃうとそれはもう社会なんだよね。どこかで区切りをつけて、元に戻るしかないのかもしれない。というか、休む居場所を確保しておくことが大切なのかもね。

2024/12/23

[シナモン]

シリーズ３作目。 良かったけどおひとり様専用喫茶ドードーでのシーンをもっと読みたかったかなー。 生きづらさを抱えた4人の女性の物語の場面がちょっと多めだったような。しかも並行して描かれてるので少し読みにくさも感じてしまった。それでも沁みるフレーズは多くて。「ひとやすみ」大事だな😌

2024/08/20

[mariya926]

一冊飛ばしてしまいましたが楽しめました。今回はひとやすみがテーマ。色々な事があっても、一休みすると心 身体も浮上してきますからね。私にもドードー喫茶店みたいに寄り添ってくれる場所が欲しいなぁ。

2025/11/27

[みんとあめ]

大好きなシリーズの第三弾。久しぶりの『喫茶ドードー』。店主のそろり、見守ってくれているドードー、ドードーの生みの親の睦子さんの姿に嬉しくなる。そろりや睦子さん、４人の女性たちの心の揺れが自分にもあって、すぐに入りこむ。そろりの妙なタイトルの料理と込められた思いがお腹を満たすだけでなく、心をほぐし大切なことを気づかせてくれる。コロナの始めから今にいたるまでを思い出し、慣れってこわいなと思った。目まぐるしく変わる世の中で、自分の心と向き合い、自らの足で進むこと大切にしたいと思う。そろりにまた会えますように。

2024/11/01