内容説明
おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」には、今日もがんばり過ぎてお疲れ気味のお客さんが逃げ込んでくる。せっかちな性分で同僚に苛立ち、急ぐあまり仕事でミスをしてしまったり、つい気遣いのない言葉を友人にかけてしまい後悔したり……。心が雨の日は、あなたも喫茶ドードーで雨宿りしていきませんか? 店主そろりが腕によりをかけて作った「あなたの悩みに効くメニュー」をご用意して、今宵もお待ちしております。美味しい料理に心がほぐれる連作短編集、シリーズ第二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
304
前作より、優しさかパワーアップした感じで、すごく良かった。でも、食いしん坊な俺は それだけの料理じゃ、前作に引き続きお腹減っちゃうよ~と、そろりさんに言いたくなる。そのそろりさん、結局、正体がミステリアスのまま。でもね、お客さんに寄り添う姿は、素敵で俺も相談したくなる。ドードーの絵を見ながら、喫茶ドードーでゆっくりしてみたいな。よくわからない本人のためにあげるアイテムは、たぶんいらないと思うけどね(笑)。生きている中で、悩み、たちどまった時、そろりさんに会いたいなと思う。次作があれば楽しみだ。2023/04/03
さてさて
282
『いらっしゃいませ。喫茶ドードーへようこそ』そんな言葉で出迎えてくれる店主の そろり。この作品にはそんな そろりが『どうかな』、『うーん、なんか違うぞ』と試行錯誤を繰り返しながら作り上げていく不思議な名前のついた料理の数々が、訪れる人たちの人生に”起点・きっかけ”を与えていく物語が描かれていました。美味しそうな料理の数々に”食”の魅力を感じるこの作品。どこかのんびりとした『喫茶ドードー』の雰囲気感に魅せられるこの作品。まだまだ続きそうな物語の中にコロナ禍明けの新しい時代を映しとって欲しくもなる作品でした。2024/03/22
Karl Heintz Schneider
174
駅から続く坂を上り切り、横道を入ったところにその店の看板は出ている。看板の先に続く路地を抜けると、こぢんまりした庭のある小屋があらわれる、それが「喫茶ドードー」本書では、店主のそろりの過去が少しだけ明らかになる。今はのんびりと毎日を送っている彼だが以前は猛烈サラリーマンだった。毎日のように上司の期待に応えようと頑張って、無理を重ね、やがて・・・。かつての自分と同じように日常に疲れている人々の止まり木になるべく、この店を作ったが、その際の詳しい経緯は明かされていない。もし第三弾があるのならそこに期待したい。2023/04/26
シナモン
123
シリーズ2作目。ひっそりと佇む喫茶ドードー。心が疲れた日はそろりさんにゆっくり話を聞いてもらいたくなりました。美味しそうな料理も相変わらず魅力的。手間ひまかけて丁寧に作ってるんだなぁ。そろりさん、ミステエリアスな感じだけど、自身も過去に何かあったのでしょうか。その辺、明かされることはあるのかな。続けて読みたいシリーズです。2023/04/09
ミュポトワ@猫mode
113
喫茶ドードーの続編。正直な感想は、みんな病んでるんだなってこと。俺も病んでるしねwみんないろんなことが気になっちゃって生きにくい感じがする。そんな生きにくさを解消するのが喫茶ドードー。こんなお店が近くにあったら、俺も少しは肩の力を抜けるのかもしれないね。でもないから、俺の肩は力入りっぱなしよwでも、なんでこんなに生きにくいのかねぇ。社会が悪い?世界が悪い?たぶん、人間の本性なんだろうなぁとか思った。みんな良くしようとはしているのよ。でも、それが他人の良いことではないんだろうなぁ。そんなことを思った。2024/12/17
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