内容説明
横浜でロシア女性が殺された。一月前、広東省・梅県で起きた事件と酷似していた。狼を象ったナイフで左胸を刺され、死体には薔薇の花びら。育ての親・張龍全に指示され、海津明彦は梅県に飛ぶ。黒社会の覇権争い、利権をめぐる公安の暗躍等、事件は複雑な様相を……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Katsuto Yoshinaga
12
敬愛する大船戸作品で読メ登録1000冊目!本作刊行の98年に「アフガニスタンのゲリラ組織タリバンが闘争資金確保のためにヘロインを」と言及し、「この広い大陸でおれたちウイグル人、あんたらモンゴル人、それにチベット人や広西チアン人が一斉に蜂起したらどうなるだろう」と語らせる。いま読むと大船戸の“ジャーナリスト”の一面が色濃く、「歴史の流れに身を委せつつ老い自体を愉しめる日本人なんかこれから出現しないだろう」と後の満州モノへの予感も感じさせる。さすがは大船戸だが、本作は痺れるセリフは少なめ。そこが惜しい。2021/12/05
浦
8
こういう終わりだったのか・・・。風景の描写はまったく現地を知らない自分にも浮かんでくるようで、かつ日本語の良さが沁みる表現。そして緊迫感でひりひりするような展開がある。魅力的な登場人物をじっくり揃え、そこからこの終わり方なので、喪失感がすごいな・・・。満州国演義もそうだったが、これが著者のスタイルなのかもしれない。2019/08/15
バジル
4
種族や血族、そして神といった、自分には遠く思えるものに命をかける人間を見るのは恐ろしい。長くて複雑なストーリーは読むのに根気がいったが、ラストのクライマックスは迫力満点だった。そして正に流沙の塔、、むなしい。 2025/05/12
奥 清衡
1
並盛。
rogouzin
0
結局、最後は皆死んでしまい呆気ない終わり方だった。登場人物の背景などの描写を膨らましておいて、バッサリぶったぎるように死が訪れるのは、個人的にはなにか物足りない読後感となってしまう。2015/11/25




