内容説明
三ツ星へ!甘くてしょっぱい青春ストーリー。
第17回「酒飲み書店員大賞」受賞作、待望の続編!
禮桜女学院中等部に入学した室本さくら。早速入った調理部は和やかだが、さくらには憂いがあった。それは三年生の北見ななせ。彼女は部活を休みがちで、たまに来ても人と交わらず風変わりな言動をとるばかり。他の先輩はななせを疎んじていて、さくらにはその雰囲気がいたたまれない。
その頃、小学校の友人・璃子と中学の同級生・薫と三人の友人関係が始まった。璃子と薫の淡い恋を応援するため夏祭りに出かけるが、さくらの失言から二人とは喧嘩別れをしてしまう。
部活もプライベートもうまくゆかず悩むさくら。そんなとき、2月に開催されるお菓子コンテストに参加することに。積極的になれないさくらと無理やりコンビを組んだのはななせだった。戸惑うさくらだったが、ひょんなことから、ななせが隠していたある事実を知ってしまう。それを機に、さくらはななせのためにコンテストでトップをとることを誓うのだった――。
果たして三ツ星は手に入るのか。そして友人たちとの仲は? 苦難を乗り越え成長していくさくらの姿に、感動の声続々。とっても甘くて、でもちょっとしょっぱい青春スイーツ小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
29
禮桜女学院中等部に入学した室本さくら。早速入った調理部で部活を休みがちな3年生のななせ先輩と開催されるお菓子コンテストで三ツ星を目指す青春スイーツ小説。部活に来ても他の先輩に疎んじられるななせの姿がいたたまれないと感じる一方、友人の恋を応援しようとして失言してしまい喧嘩するさくら。そんな状況でお菓子コンテストにも積極的になれない彼女を強引に誘ったななせのままならない家庭事情も明らかになっていく中で、力を合わせて一緒にコンテストに挑み、トップを目指すために奮闘する熱い展開とその結末はなかなか良かったですね。2024/09/09
荒川叶
26
食べる相手の事を考えながら料理する大切さが伝わる一冊。技術や素材も大切だけれど、最後は相手を思い配慮した料理が一番。例えば今日は暑いから少し濃い目の料理等。 食べてほしい相手がいて、喜ぶ顔を見るのが何より幸せ。作りながら食べる相手の姿を最大限に考え、想像すれば、きっと美味しい料理が出来る2024/08/19
読書好き・本屋好き堂
6
シリーズ第2弾。 久々に読んだので、前作を思い出しながら読了😊 読了後に見る表紙絵がまた素敵✨ 中学生になったさくらが出会った風変わりな先輩のななせとのやりとりに引き込まれ、あっという間に読んでしまった。 この世界観も好き😊 続編を切望します✨2025/01/16
yasuyuki suzuki
4
酒飲み書店員大賞受賞「殻割る音」の続編の「天満つ星」こちらを先に読んでも充分納得の行く作品だと思います。中学生になったさくら、調理部での活躍が淡々と綴られる。ななせ先輩と関係性そしてその家庭事情がわかる時の緊張感、そしてななせ先輩とさくらのコンテストでの緊迫感、読む手が止まらず圧巻でした。ラストは清々しい気持ちになりました。あなたもぜひこの感動作を堪能して下さい。2024/06/23
色素薄い系
3
わりと飯テロ作品だった。料理を通して人を思いやる気持ちや言葉にしなければ伝わらない思いがある事を知り成長していくさくら。技術が向上した事で見えなくなっていた事柄にも気付いたし、最初苦手意識を持っていたななせに対しても彼女の事情を知り友人となっていく過程も良かった。ななせの本音を引き出せたのはそれだけさくらとの距離が縮まったからだと思うし卒業しても交流が続いて欲しいなと思う。2024/10/02